ジュピターズ・ムーン|映画のネタバレ(結末)と感想!

映画『ジュピターズ・ムーン』のネタバレです!

 

ハンガリーを舞台に、空中を浮遊する能力を手にした難民の少年と、医療ミスによってすべてを失った医師との逃亡劇を描いたサスペンスです。

 

監督は『ホワイト・ゴッド 少女と犬の狂詩曲』のコルネル・ムンドルッツォ。

 

CGなしで撮影された空中浮遊のシーンはもちろん、ワンカットの長回しで撮られたシーンの数々は必見です。

 

今回はそんな映画『ジュピターズ・ムーン』の詳しいあらすじやネタバレについて触れていきたいと思います。

 

※注意:結末ラストまでネタバレしていますので映画を見ていない方はご注意ください。

 

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『ジュピターズ・ムーン』のあらすじ

 

では、まずあらすじから。

 

夜明け前、シリア難民を乗せたトラックがハンガリー国境付近の川岸に到着。その中には、父親と一緒に密入国しようとしているアリアンという青年もいました。

 

難民たちは小さいボートに乗り換えて、ハンガリーへの密入国を試みますが、運が悪いことに国境警備隊に見つかってしまい、発砲されてしまいます。

 

アリアンと父親を乗せたボートは転覆。2人は「ブダペスト東駅」での再会を約束し、それぞれ泳いで向こう岸へ。

 

アリアンは森の中を全力で疾走しますが、警備隊長のラズロに見つかってしまい狙撃されてしまいます。

 

銃弾は腹部を貫通したものの、アリアンの体はなぜか宙へと浮かび上がり、少し離れた茂みの中へ。

 

無抵抗な難民への発砲は違法であるため、証拠隠滅を図りたいラズロはアリアンの行方を極秘に探しはじめます。

 

その頃、医師のシュテルンは、難民キャンプで働きながら、賄賂をもらって難民を逃がすという違法行為に手を染めていました。

 

実は、医療ミスで前途有望なアスリートを死なせてしまい、遺族から訴訟を起こされていたのです。それが元で病院を解雇。訴訟を取り下げるために多額の賠償金が必要だったのです。

 

そんなシュテルンの前に、瀕死の重傷を負ったアリアンが運び込まれてきました。

 

銃弾が3発も貫通し、生きているだけでも不思議な状態のに、なんと体が空中へと浮遊。シュテルンはその動画をスマホで撮影しました。

 

シュテルンの見立てでは、どうやら被弾によって体に変化が起き、空中を浮遊する能力と脅威の自然治癒力を手に入れたのではないかとのこと。

 

アリアンの不思議な能力を使って金儲けを考えたシュテルンは、キャンプからアリアンを連れ出します。

 

しかし、シュテルンは難民キャンプにスマホを忘れてしまいました。

 

そこへアリアンの行方を探すラズロが難民キャンプに現れ、シュテルンが忘れたスマホの動画を見てしまいます…。

 

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『ジュピターズ・ムーン』のラスト・結末(ネタバレ注意!)

以下、ネタバレ含みます。

 

シュテルンはアリアンを連れて、看護婦で恋人のヴェラが勤める病院へ。そして、富裕層の患者の往診リストをもらい、1軒ずつ訪問することに。

 

1軒目に訪ねた老人の目の前で、空中を浮遊して見せたアリアン。シュテルンの狙いどおり、患者から高額のお金を手に入れました。

 

2軒目に訪ねたマンションでは、重力を自在に操り、室内を回転させるアリアン。

 

その部屋に住む患者は、アリアンが浮遊したのを見て自分も飛べると思ったのか、マンションの窓から落下して死亡してしまいます。

 

3軒目に訪ねた家では、安楽死を望む寝たきりの老婦が。彼女の前でアリアンが浮遊すると、老婦は穏やかな表情で息を引き取りました。

 

アリアンの特殊能力を見せて金持ちから大金を集めるシュテルンですが、お金の分配をめぐってアリアンとトラブルが。

 

父親のことが心配なアリアンは、約束したブダペスト東駅に一人で向かいます。

 

東駅の外は難民であふれていましたが、そこに父親の姿はありませんでした。

 

その時、密入国を手配してくれた人物を駅構内で発見。父の行方を尋ねようと近づきますが、その人物は爆弾が入ったカバンをもって地下鉄へ。

 

アリアンも慌ててその電車に乗り込みますが、離れた距離からアリアンを見ていたシュテルンは乗車できずにホームに。

 

すると次の瞬間、地下鉄の線路内で爆発音が。テロリストが電車内で爆弾を押したのです。

 

爆発に巻き込まれてアリアンが死んだと思ったシュテルンは恋人・ヴェラのところへ。テレビのニュースでは、自爆テロの犯人は2人のアラブ人だと報道していました。

 

病院に戻って自分の人生を取り戻したいシュテルンは、集めたお金の束を持って遺族の自宅へ。しかし、お金は受け取ってもらえず、訴訟も取り下げてはもらえませんでした。

 

その頃、アリアンは地下鉄の非常出口から脱出していましたが、警察の姿が見えたため上空へと浮上。向かいのビルの屋上に着地します。その姿を通行人の女性だけが目撃していました。

 

アリアンのことが気がかりなシュテルンは、知り合いの救命士にアリアンの身体的特徴を伝え、アリアンらしき人物を搬送したら知らせてくれるよう依頼。

 

さっそく連絡を受け、遺体安置所に向かうと、そこに横たわっていたのはアリアンの父親でした。

 

シュテルンは、アリアンの父親の遺品を持って街へ。アリアンが浮上するのを目撃していた女性と偶然出会い、ビルの屋上でアリアンと再会します。

 

シュテルンはアリアンを抱きしめ、父親の遺品を手渡しました。

 

身の潔白を主張するアリアンに対して、「この国を出る手伝いをさせてくれ」と協力を申し出たシュテルン。

 

2人はひとまずヴェラが勤める病院へ。ところがヴェラは、アリアンを追っているラズロに2人の居場所を伝えてしまいます。

 

捕まえにきたラズロから逃げるため、2人は車で逃走。しかし、交差点で他の車と衝突し、追いつめられてしまいます。

 

逃げ場を失ったアリアンめがけて車を突進するラズロでしたが、アリアンは間一髪のところで上空へと浮上し、難を逃れました。

 

2人はひとまずホテルに身を隠し、部屋で仮眠を。シュテルンはアリアンを残してホテルを出ますが、ラズロに捕まってしまいます。

 

そして、部屋に残っていたアリアンもラズロに捕らえられてしまいます。

 

連行されるアリアンを救ったのはシュテルンでした。シュテルンは警官から奪った銃を武器に、アリアンをエレベーターに乗せて最上階へ。

 

しかし、腹部を撃たれて瀕死の重傷を負ってしまいます。

 

エレベーターは最上階に到着。アリアンは逃げようとしますが、別なエレベーターで追ってきたラズロに銃を向けられてしまいます。

 

その時、瀕死のシュテルンが最後の力をふりしぼってラズロに銃を向け、アリアンへの発砲を防ぎます。そして、アリアンに窓を割って逃げるよう指示。

 

その言葉どおり、アリアンは全力で窓へと突進し、空高く浮上していきました。

 

割れた窓からその姿をただ見つめるラズロ、地上でも車を停めて上空を見つめる街の人たちの姿が。

 

ブダペスト東駅でも、難民たちが上空を見つめていますが、かくれんぼの鬼をしている少年だけは目を閉じて数を数えていました…

 

End

 

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『ジュピターズ・ムーン』の感想

 

ネタバレを含みつつ、あらすじなどについてご紹介しました。

 

タイトルの『ジュピターズ・ムーン』とは、天文学者のガリレオが発見した「EUROPA(エウロパ)」(※ヨーロッパの語源)という木星の衛星のこと。映画の冒頭でその説明文が出ます。

 

その後、シリア難民たちの密入国シーンへと場面は切り変わりますが、ワンカットの長回しで撮影されたこのシーンからはただならぬ緊張感と臨場感が伝わってきて、冒頭から手に汗握りました。

 

映画は、ハンガリーの難民問題から賄賂がはびこる汚職の実態、さらには宗教的な内容へと変容していきますが、

 

不思議な力を持つ少年と人生に敗れた医師とのバディムービーとして、とても面白く観ることができました。

 

ワンカットへのこだわりがあるのか、迫力あるカーチェイスシーンをはじめ、見せ場ともいえる空中浮遊シーンの数々はどれも息をのむほど。

 

アリアンの目線で上空から眺めるブダペスト街並みは本当に美しかったです。

 

日本で生活しているとあまり身近に感じることのない難民問題。

 

多くの難民が押し寄せて混沌とするヨーロッパのリアルな現実と、少年が空中を浮遊するというSF的な設定がバランスよく描かれていて、見応えのある作品だったと思います。

 

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