映画『あゝ 荒野 前編・後編』のネタバレです。
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寺山修司が残した唯一の長篇小説「あゝ、荒野」を2021年の新宿を舞台に映画化。
監督は「二重生活」の岸善幸。これが2作目です。
主演は、映画にドラマにひっぱりだこの菅田将暉と、韓国映画「息もできない」の監督・主演で世界に評価されたヤン・イクチュン。
ボクシングを通じて心を通わせ合おうとする孤独な二人の青年をそれは見事に演じています!
前編・後編合わせて、なんと5時間超の大作なので、なかなか気軽には観られないという方も多いのでは?
そこで今回は、『あゝ 荒野 前編・後編』のあらすじとネタバレを紹介します!
※この記事は結末までネタバレしています。
「あゝ荒野」前編あらすじ。ネタバレ
2021年、東京オリンピック後の新宿。
少年院をでたばかりの沢村新次と吃音と対人赤面恐怖症に悩む理髪師の二木建二は、新宿の街かどで出会います。
新次はかつて仲間とオレオレ詐欺をして、老人からお金を巻き上げるチンピラでした。
ある時、トラブルに巻き込まれ、暴力沙汰になりました。
その時、詐欺仲間のリーダー的存在だった劉輝を同じ仲間の裕二が鉄の棒でボッコボコに殴りました。
裕二はのちに「劉輝と新次は俺を認めてくれなかった」と語っています。
新次は祐二の裏切りを許せず、憎んでいました。
新次が少年院で過ごした3年の間に裕二は人気プロボクサーになって陽のあたる場所にいました。
劉輝は下半身不随となっていて、車いすバスケットボールの選手として、まっとうな道を歩んでいました。
そして、あろうことか裕二と劉輝はいい関係を築いていたのです。
それを知った新次は怒り心頭。
必ずや裕二に復讐すると、裕二のボクシングジムに押しかけます。
裕二は狂犬のように向かってくる新次にパンチを食らわせます。
まともにパンチを受けた新次はよろめきながら、通りにでて、倒れそうになったところを二木建二に抱きとめられます。
これが二人の運命の出会いでした。
そこには二人をボクシングの世界へと誘う片目こと堀口がいました。
元ボクサーの堀口は練習生のいない海洋(オーシャン)拳闘クラブのトレーナー。
チラシを配って練習生を募集していたのです。
時を同じくして、新次は東日本大震災の被災者の芳子に会います。
芳子は、震災でけがをした母親を捨て、東京に出てきていました。
体を売り、相手の財布から金を抜き取っての生活。
新次ももちろん抜き取られました。
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でも、なぜか芳子のことが憎めず、二人は恋人に。
親に愛されなかった二人は、心の穴を埋めるように求め合い、愛し合います。
それから、新次と建二は、くしゃくしゃになったチラシに導かれるように、ボクシングの世界へと入りました。
新次は自分を裏切った裕二を倒すため。
建二は内気な自分を変えるため。
リングネームは新宿新次とバリカン建二(以後、バリカン)
我を忘れるかのようにボクシングに打ち込む二人。
新次はバリカンを兄貴と慕い、二人の間に友情が芽生え始めます。
今までずっと孤独だった二人が初めて見つけた絆でした。
新次の父親は元自衛官で自殺。
母親は新次を施設に預け、女として生きる道を選びます。
一方、バリカンの父も自衛官。母は韓国人です。
10歳まで韓国で育ちましたが、母が亡くなってから、父に無理やり日本に連れて来られます。
そして、父は酒を飲んでは、バリカンに暴力をふるうのでした。
そんな二人のストーリーとパラレルに進む自殺サークルの話があります。
メンバーは家族や友人を自殺で亡くした人で、「人はなぜ自ら死に向かうか?」を研究しています。
自殺したい人にインタビューをし、自殺志願者を集め、自殺フェスなるイベントまで催します。
そして、なんとサークルの代表がそのフェスの最中に大衆の面前でドローンに自分を攻撃させ自殺してしまいます。
その自殺志願者の中にバリカンの父の姿もありました。
自衛隊に入りたいという自殺サークルメンバーの男子学生が、もはやホームレスとなったバリカンの父の世話をしていました。
新次とバリカンはプロになり初試合を迎えます。
バリカンは残念な結果でしたが、新次は鮮やかなKO勝利!
片目が雇った鬼コーチ馬場のおかげもあって、新次はどんどん強くなっていきます。
そして、いよいよ運命の裕二戦を迎えるのです。
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「あゝ荒野」後編あらすじ・ネタバレ
「自分を裏切った裕二に復讐する」
新次は憎しみをエネルギーにして、トレーニングに励んでいました。
バリカンは「新次みたいになりたい」と強く思っていました。
でも、そうはなれません。
バリカンは「憎む」ことができないでいたのでした。
「憎め!憎め…!」
そう呟きながら、トレーニングをしてみても、上手くいきません。
彼は父親に殴られたトラウマから、殴られる時、目をつぶってしまう癖があったのです。
そんな中、ある事実が明らかになります。
新次の父が自殺した原因は、バリカンの父にあるというものでした。
新次の父親も自衛官で、バリカンの父の部下として、砂漠のある地方に派遣されました。
そこで、バリカンの父に暴力、暴言を受け、傷つき、立ち直れなくなって、自殺したということでした。
新次の母は自分の夫を殺したのは、バリカンの父なのだと新次に告げました。
動揺する新次でしたが、バリカンに散髪をしてもらいながら、「関係ねえよな……」とつぶやくのでした。
また、鬼コーチの馬場も言いました。
「お前は何のためにボクシングをやっているんだ?
本気で自分を変えたいなら上を目指せ。」
二人がボクシングに没頭している一方、海洋拳闘クラブはスポンサーである宮木のビジネスの資金繰りが、上手くいかなくなっていて倒産寸前。
そこで、ジムのある土地を売却しようという話になります。
しかし、宮木はなんとかそれを食い止めようと、地主にボクシングの練習をみてもらいます。
それが思わぬ墓穴を掘ることに……。
いよいよ新次と祐二の試合です。
新次はふざけた態度で挑発。
裕二は挑発に乗り、自分のボクシングができず、フルラウンドの末の判定で新次は勝利。
ところが、新次に喜びの表情はありませんでした。
新次はバリカンが会場にいないことに気づきます。
片目に「兄貴は?」と問う新次。
「やめたよ」と答える片目。
バリカンは別のジムにひきぬかれていたのでした。
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それを手引きしたのは海洋拳闘クラブの地主。
バリカンは新次に別れの手紙を残して去りました。
芳子も新次に行先を告げずいなくなりました。
資金繰りの目途がたたなくなり、片目もジムをたたむと決めました。
新次はずっと憎んできた裕二に復讐できたのに、ひとりぼっちになってしまいました。
ボクシングができなくなり、死んだような目をして、無気力に生きる新次。
移籍先のジムで連戦連勝を重ねるバリカン。
でも、心にぽっかりとあいた穴がありました。
「新次と戦いたい」
バリカンはそう思って移籍したのでした。
家の壁に新次の絵を描いて、新次を憎んで憎んで、新次と戦おうとしました。
親の愛を知らず、孤独に生きてきた二人。
二人は戦うことでしか、自分たちのつながりを見出すことができませんでした。
新宿新次VSバリカン建二戦が行われることになりました。
2人の対戦のため、潰れたはずの海洋拳闘クラブも復活。
バリカンの父は、ぼろぼろの体を引きずって、自殺サークルの男子学生とともに、バリカンの試合を見ようとします。
ゴングは鳴りました。
血まみれになりながら、殴り合う二人。
目を覆いたくなるほどの死闘を繰り広げます。
そして試合が終盤に差し掛かると、新次が一方的にバリカンを殴り続けるように。
「ぼくはここにいる。だから、愛してほしい」
という胸に突き刺さるバリカンのつぶやきのなかで、タオルが舞いますが試合や止まりません。
ドクターが呼ばれても、新次はバリカンを殴ることをやめません。
会場は騒然となります。
試合を見ていた宮木がゴングを持ち去ってしまったので、試合は続き……ラストは医者が死体検案書を「二木建…」まで書いたところで、画面が切り替わります。
新次がカメラ目線でこちらを睨みつけているところで、映画は終わります。
End
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まとめ
映画『あゝ荒野』について、ネタバレを含みつつあらすじをご紹介しました。
あっという間の5時間です!
前半はものすごいスピードで話が進みました。
登場人物が個性的で、演じる役者さんがその雰囲気にハマっています。
片目役のユースケ・サンタマリアさんや宮木役の高橋和也さんの脇役陣がいい味を出しています。
後半の見どころはボクシングシーンです。
そこまでして大丈夫?ってくらいに、血を流し、顔を腫れあがらせていました。
主演の二人は本当のボクサーのようで目が離せません。
観ているこちらも手に汗をかきました!
わたしは特に最後のボクシングシーンで、新次の母が、新次に「(バリカンを)殺せー!殺せー!」と叫んでいたのがすごく心に残っています。
みんなそれぞれ痛みや孤独を抱えて生きているんだと感じました。
彼らが生きているのは新宿の「荒野」です。
主題歌もこの映画の雰囲気にピッタリでした。
ぜひ観てください。おすすめです。
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