『サンドラの週末』や『少年と自転車』などを手掛けたカンヌ国際映画祭の常連で、ベルギーの巨匠、ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ兄弟の最新作の『午後8時の訪問者』が4月8日から日本で公開されました。
本作は謎の少女の死とその真相を巡り、若き女医が葛藤するヒューマン・サスペンスドラマとなっております。
今回はそんな『午後8時の訪問者』の気になるあらすじとキャスト、そして作品の見どころをご紹介いたします。
『午後8時の訪問者』あらすじ
小さな診療所に勤める若き女医ジェニー。
時刻は診察時間がとっくに終了した午後8時。
まもなく移る予定だった大きな病院から歓迎パーティーの招待電話を受けている最中に、診療所のドアベルが鳴った。
だがジェニーはドアベルに応じようとはしなかった。
その翌日、警察から診療所の近くに身元不明の少女の遺体が見つかったことを聞かされる。
その遺体の少女こそが、昨晩のドアベルを鳴らした人物だと、防犯カメラの映像によって知ったジェニー。
少女は一体誰なのか、少女はなぜ死んだのか、少女はなぜ診療所のドアベルを鳴らしたのか、罪悪感からジェニーは少女の死の真相に迫ろうとする。
ふとしたきっかけにより、一時は事件の真相に近づいたかとも思えたが、何者かによりこの事件に関わらぬようにと脅される。
そこから明らかになっていく意外な真実とは…。
以上が『午後八時の訪問者』のあらすじです。
[adrotate banner=”3″]
映画界の巨匠ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌが送る、これまでになかった至極のヒューマン・サスペンスとなっている今作。
あの時ベルに応えていたら、何かが変わっていたかもしれない…
誰しも経験した事があるであろう「あの時、ああしていれば」という後悔によるリアルな葛藤が描かれています。
劇中はBGMが一切なく、静かに、それでいて力強く 観客に訴えかけ、心地よい緊張感に包まれます。
心を貫かれる物語の意外な結末、そしてその真相にたどり着くまでのジェニーの変化に注目ですね。
◇キャスト・出演者
アデル・エネル
主人公の若き女医ジェニーを演じるのは、『水の中のつぼみ』や『スザンヌ』で知られるフランスきっての人気女優アデル・エネル。
1989年にフランスのパリで生まれた彼女は、2002年『クロエの棲む家』で映画初出演&主演を務めました。
その後さまざまな作品に出演し、多くの賞を受賞しています。
オリヴィエ・ボノー
数多くの舞台で活躍していますが、今作『午後8時の訪問者』が彼の記念すべき長編映画デビュー作となりました。
ジュリアン役を熱演しています。
ジェレミー・レニエ
1981年生まれ。
舞台・映画俳優として活躍し、多くの賞を受賞。
ダルデンヌ監督のこの他の作品である『イゴールの約束』『ロルナの祈り』『ある子供』『少年と自転車』にも出演しています。
オリヴィエ・グルメ
1637年にベルギーで生まれたダルデンヌ兄弟の作品ではおなじみのヨーロッパを代表する名俳優。
数多くの作品に出演し『息子のまなざし』で初の主演を果たします。
また同作品でカンヌ国際映画祭で最優秀男優賞を受賞しました。
ルカ・ミネラ
ベルギーのロックバンドのMVやテレビドラマに出演していましたが、長編映画への出演は
今作『午後8時の訪問者』が初めてとなります。
ファブリツィオ・ロンジォーネ
1973年生まれ、映画・テレビ・舞台とマルチに活躍しています。
『リゼッタ』でデビューして以来、ダルデンヌ監督作品に多く出演しました。
[adrotate banner=”3″]
まとめ
・ダルデンヌ兄弟監督作品『午後8時の訪問者』はかつてないヒューマン・サスペンス
・主演はフランスの人気女優 アデル・エネル
・ダルデンヌ監督作品おなじみのキャスト陣
・ラストは衝撃をうける事件の意外な真相!
世界に誇るダルデンヌ兄弟のもつ個性が存分に発揮されている今作。
映画ファンの方はもちろん、ダルデンヌ監督作品をまだ見たことがない方もぜひこの作品を入門として選んでみてはいかがでしょうか。