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『ナイトクローラー』あらすじ・ネタバレ(ラスト結末)と感想!

映画『ナイトクローラー』のネタバレです!

悲惨な事件や事故の現場を撮影して、大金を稼ぐ報道パパラッチの狂気を描いたサスペンス映画『ナイトクローラー

実力派俳優のジェイク・ギレンホールが減量して役作りに臨んだのも見ものでした。第87回アカデミー脚本賞にもノミネート。そして後味の悪さはピカイチです!(笑)

今回はそんな映画『ナイトクローラー』の詳しいあらすじやネタバレについて触れていきたいと思います。

※注意:結末ラストまでネタバレしていますので映画を見ていない方はご注意ください。


あらすじ・ストーリー

 

では、まずあらすじから。

物語の舞台はアメリカ、ロサンゼルス。学歴もコネもないため仕事にありつけず、窃盗で生計を立てていたルイス(ジェイク・ギレンホール)

ある日、自動車事故の現場に遭遇します。

そこに現れたカメラマンは負傷者の救助もせず、凄惨な事故現場を黙々と撮影していました。

話を聞けば、事件や事故の映像をいち早く撮影して、テレビ局に売り込むのが彼らの仕事で、通称「ナイトクローラー」と呼ばれる、いわゆる報道パパラッチでした。

この仕事なら学歴やコネのない自分でもやれるかもしれない!

そう思ったルイスはさっそく高級自転車を盗んで作った資金でビデオカメラと無線傍受器を購入し、見よう見まねでナイトクローラーを始めます。傍受した警察無線の情報でカージャックの現場に駆けつけたルイス。血だらけの被害者を接写で撮影し、テレビ局に売り込みに行きます。

朝のニュース番組のディレクターをしているニーナはルイスの動画を250ドルで購入し、もっと過激な映像を撮るよう焚きつけます。そして、ニーナはルイスに視聴者が興味あるのは「裕福な白人が被害者となる暴行事件」だと助言。

自分の映像がテレビで放送されたのを見て、これこそ天職だとルイスは手応えを感じます。さっそく、アシスタントの募集をかけて、リックというホームレスの青年を採用。

給料は1晩で30ドル。採用の決め手は、車の免許とGPS付きの携帯電話を持っていることでした。

2人は警察無線を違法に傍受してはいち早く事故現場に駆けつけカメラで撮影。より刺激的な映像を撮るために遺体を動かして現場を捏造することもありました。

ルイスにとって何よりも重要なのはテレビ局から高値で買い取ってもらえる過激な映像をスクープすることだったのです。

ルイスは映像を売って儲けた金で高性能の撮影機材と車を購入して事業を拡大。ネットで学んだビジネスノウハウを狂信し、成功に向かって邁進していきます。

同業のライバルからも一目置かれるようになり、仕事の誘いを受けますが、それを断りました。それどころか、ライバルの車に細工して事故を起こさせ、同業者の悲劇を撮影する非道ぶり。

調子づいたルイスは自分が撮ったスクープ映像を交換条件にニーナに関係まで迫るようになっていました。初めのうちは断られたものの、視聴率第一のニーナはルイスの要求に応じます。

さて、ルイスの暴走はこの後、どこまで行くのでしょうか?

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ラスト・結末(ネタバレ注意!)

以下、ネタバレ含みます。

ある夜、ルイスとアシスタントのリックは高級住宅地のグラナダヒルズで起きた殺人事件の現場に警察より早く到着します。その際、2人組の犯人が車で逃走する姿を庭の植え込みから撮影。

さらに、リックを見張りにつけ、住宅に忍び込み被害者の遺体まで撮影します。

ルイスは特大スクープとしてその映像をニーナに持ち込みますが、ふたたび交換条件を出してきました。

映像の報酬として15,000ドルの支払いと自分の存在を局内に知らせるという要求です。映像を見た番組スタッフは倫理に反するとして放送に猛反対。

しかし、どうしても視聴率がほしいニーナは独断でその映像を放送することを決めます。この殺人現場の映像が放送されたことで警察から取り調べを受けたルイス。

暗くて犯人の顔は見えなかったと嘘の証言をしてしまいます。

その一方で、ルイスは犯人宅を突き止め、さらなるスクープを撮るために尾行します。2人組の犯人がレストランに入ったところをルイスらは車の中から監視。

その際、アシスタントのリックが自分の待遇に不満をもらし、ルイスに要求を突きつけました。今回の報酬を山分けするか、それとも嘘の証言をしたことを警察にバラすか。

ルイスは報酬を山分けすることに同意します。

車の中から犯人を監視していたルイスは犯人と警察との銃撃戦を撮影したいがために、武器を持った男がレストランにいると警察に嘘の通報をしました。

しばらくすると警察が到着。

ルイスの読みどおり、犯人と警察との銃撃戦が始まりました。犯人の1人は銃殺され、もう1人は車で逃走。その様子をカメラで撮影しつづけるルイス。

犯人を追跡するパトカーの後ろに車をつけて、その様子を車内から撮影をしました。すると、犯人の乗った車がパトカーと接触して横転。ルイスはカメラを持って犯人の車に近づきました。

するとルイスは、犯人は死んだので遺体を正面から撮影するようリックに指示を出します。実はこの時は犯人はまだ生きていました。

ルイスは生意気な口をきくようなったリックを犯人に始末させるため撮影を命じたのです。そしてルイスの狙いどおり、リックは犯人から銃撃を受けてしまいます。

ルイスは死にゆくリックに「信用できないヤツとは一緒に仕事できない」とルイスはつぶやきました。当然、その様子もカメラで撮影しており、ルイスはそれをテレビ局に売るつもりです。

その後、犯人は警察によって射殺されました。

ルイスが撮影した映像を見たニーナは大絶賛。2人の協力関係はより強固なものに。

実はこの事件、もともとは麻薬取引がこじれて起きた事件でしたが、テレビでは視聴者の不安を煽るようにして放送。警察はテレビ局に対して、今回の事件映像を証拠品として提出するよう要求しますが、ニーナはそれを断ります。

ルイスも警察の取り調べを受けますが最後まで嘘をつきつづけました。ルイスが事件に関与していることは警察もわかっていますが、証拠がないため手が出せません。

その後、ルイスは車を2台購入し、新たなアシスタントをインターンとして採用。さらなる事業の拡大へと乗り出すのでした。

End

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感想

以上映画『ナイトクローラー』のネタバレを含みつつ、あらすじなどについてご紹介しました。

学歴もコネもなく仕事もない若者が一発逆転の大成功を収めていく物語なのに、その手段があまりにもえげつなくて…好き嫌いがハッキリと分かれる作品だと思いますが、個人的には大好きな作品でした(笑)。

視聴率を取るためにより過激な映像を欲しがるテレビ局、その要求に応えようとして
行動がエスカレートしていくパパラッチ。

その根底には他人の不幸を覗き見したいという大衆の俗悪な好奇心があるわけで、倫理観がとても揺さぶられる作品でした。

自分が成功するためならライバルを蹴落としても部下を踏み台にしてもまったく良心が痛まない。そんな主人公を演じたェイク・ギレンホールの役作りと演技も素晴らしかったですね。

最近、映画に対して、より過激な作品を期待してしまう自分が…

この映画を観て、そんな自分を反省してしまいました。