『幼な子われらに生まれ』あらすじ・ネタバレ(ラスト結末)と感想!

映画『幼な子われらに生まれ』のネタバレです!

 

直木賞作家・重松清の原作小説を、浅野忠信、田中麗奈主演で映画化した『幼な子われらに生まれ』。

 

バツイち同士の夫婦が新たに授かった命をめぐり、家族関係を模索する姿を描いた人間ドラマです。

 

今回はそんな映画『幼な子われらに生まれ』の詳しいあらすじやネタバレについて触れていきたいと思います。

 

※注意:結末ラストまでネタバレしていますので映画を見ていない方はご注意ください。

 

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◯登場人物

<田中家>
田中 信(浅野忠信)…40歳、会社員。10年前に離婚し、2人の連れ子がいる奈苗と4年前に再婚。前妻との間に小6の一人娘が。

 

田中 奈苗(田中麗奈)…信との赤ちゃんを妊娠中の専業主婦。前夫からのDVが原因で離婚。2人の娘を連れて信と4年前に再婚。

 

田中 薫(南沙良)…奈苗の連れ子。奈苗と信の赤ちゃんが出来たことに対して露骨に反抗的な態度をとる小学6年生。

 

田中恵理子(新井美羽)…奈苗の連れ子。自分に弟か妹ができることを無邪気に喜ぶ小学校低学年。

 

 

<その他>
江崎 友佳(寺島しのぶ)…信の前妻。大学教授と再婚するも、その夫は末期ガンで余命わずか。

 

江崎 沙織(鎌田らい樹)…信と間にもうけた一人娘。小学6年生。

 

沢田(宮藤官九郎)…奈苗の前夫。奈苗との結婚により人生が荒れてしまう。

 

 

◯あらすじ・ストーリー

 

 

では、まずあらすじから。

 

田中信(浅野忠信)にとって、今日は3カ月に一度だけ娘に会うことができる面会交流日。前妻・友佳(寺島しのぶ)との間にもうけた一人娘の沙織と、遊園地で楽しい時間を過ごしていました。

 

信は観覧車に乗りながら「もし弟か妹ができたらどうする?」と尋ねますが、冗談だと思った沙織は軽くかわします。

 

 

面会交流が終わって自宅に戻ると、再婚相手の奈苗(田中麗奈)の連れ子の恵理子が、まだ見ぬ赤ちゃんの絵を描いて無邪気に大喜び。

 

奈苗は信との赤ちゃんを身ごもっていましたが、どうやら信に相談もないまま、子供たちに話してしまったようです。

 

いっぽう、長女の薫は赤ちゃんが出来たことを喜んでおらず、露骨に反抗的な態度を。

 

 

そんな時、信に倉庫への出向辞令が。給料が同じなら仕事なんて何をやっても一緒だと、動揺を隠す信でしたが、倉庫に出向したらどうやら本社には戻ってこられないらしい…。

 

家に帰ると、薫は相変わらず不機嫌な態度。信が注意をすると「本当のパパでもないくせに。本当のパパに会わせてよ!」と逆ギレ。出向に加え、家庭内のゴタゴタに心身追いつめられていく信でした。

 

 

薫は実の母親である奈苗にも反抗的な態度をとるようで、どうしたらいいのか分からない奈苗。

 

「薫は本当の父親に会いたがっているから、会わせた方がいいんじゃないか」と答えた信に対して、奈苗は「薫が会いたいわけないじゃない!」と切り返し、会話は噛み合わず。

 

空気が読めない奈苗はそれでもおかまいなしに、信に話しかけてきます。

 

疲れているのもあって苛立っている信は、5月から倉庫に出向になっていたことをカミングアウト。「この先どうなるか分からないけれど、それでも赤ちゃんがほしい?」と。

 

初めてみる信の不機嫌な態度に驚く奈苗でした。

 

そんな時、元妻の友佳(寺島しのぶ)から、8月の沙織との面会交流をキャンセルさせてほしいとの連絡が…。

 

なんでも、現在の夫が末期ガンで9月までもたず、夫との時間を優先させたいというのが理由でした。

 

「わずか2年半離婚する夫と、6年でガンになり先立つ夫と、どちらが酷い男なんだろう?」と信に尋ねる友佳。

 

「どうしたんだ?」と聞き返す信に対し、「理由は聞くくせに、私の気持ちは聞いてくれない。なんで?」と怒りの感情をぶつける友佳でした。

 

信が家に帰ると、またしても薫が突っかかってきました。「私やっぱりこの家イヤだ。本当のパパに会いたい。関係ない人といたくない!」

 

信は冷静を装いつつも「本当にパパに会わせるから寝なさい!」と言って、その場を収めようとしますが、そこへ奈苗が。

 

「赤ちゃんが生まれるのがイヤなの?寂しいの?」といって薫を抱きしめようとしますが、奈苗は突き飛ばされてしまいます。もはや手がつけられない段階まで来ていました。

 

 

翌日、信は奈苗の前夫である沢田の仕事場を訪ねます。薫が会いたがっていることを伝えたうえで、沢田の意思を確認しますが、子供が嫌いな沢田は薫との面会を拒絶。

 

それどころか、奈苗に対する不満を並べあげ、現在の夫である信に共感を求めてきました。「奈苗って煩わしくないですか?すがってくるし、がんじがらめで鬱陶しいし…」

 

 

6年前、狭いアパートで暮らしていた沢田と奈苗、そして薫と生まれたばかりの恵理子。

 

夜泣きをやめない恵理子に苛立った沢田は、恵理子に手をあげようと。奈苗はそれをかばって沢田から殴る蹴るの暴行を。

 

そんな奈苗を助けようとした薫も殴られてしまい歯を折る大怪我を。

 

それが原因で2人は別れます。

 

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◯ラスト・結末(ネタバレ注意!)

以下、ネタバレ含みます。

 

七夕祭りの日、体調のすぐれれない薫と信はマンションで留守番をすることに。

 

信は薫の体調を気づかって様子を見にいきますが、ここでも「本当のパパに会いたい」の一点張り。

 

実際に沢田と会ってきた信は、「できれば会ってほしくない」と薫に想いを伝えますが、

 

「なんで?そっちは実の娘に会ってるのに勝手じゃない?」

「他人の子供よりも実の子供の方がいいから会ってるんでしょ?私も赤の他人のおじさんよりも本当のパパと暮したい!」

と言い返されてしまいます。

 

「歯を折る大怪我をしたんだよ!殺されるかもしれなかったんだよ!」と説得を試みますが、「なんでそんなこと言うの!」と逆に怒らせてしまいます。

薫の体調不良は、初潮を迎えたことによるものでした…。

 

 

「大人になったお祝いに何がほしい?」との奈苗の問いかけに、「部屋にカギを付けてほしい。カギがないと怖くて眠れない…」と答えた薫。

 

薫の言葉にショックを受けた奈苗は「このままじゃ、この家おかしくなっちゃう」と信に相談しますが、「この家、もともとおかしかったよ」と信は返答。

 

このやり取りが発端となり、奈苗と信との言い合いはさらにエスカレート。薫を沢田に会わせる、会わせないで意見が対立します。

 

その時、子供部屋から恵理子の泣き声が。薫が恵理子の描いた赤ちゃんの絵を破いたのです。

 

何も知らない妹に、「恵理子もこの人に捨てられちゃうんだよ。恵理子のパパはパパじゃないの。ママは私たちを裏切ったんだよ」と話す薫。

 

「本当のパパに会わせるからもうやめろ!」と怒鳴りつけ、子供部屋にカギを取りつける信でした。

 

 

翌日、信はふたたび沢田に会って、薫と会ってもらうよう説得。10万円くれたら会ってもいいと言われ、信は沢田に10万円を渡します。

 

 

その夜、奈苗は信に「妊娠高血圧症の危険性があるって医者から言われたの、どう思う?」と相談します。

 

自分で考えようとせず、なんでも頼ろうとする態度に我慢の限界を迎えた信は、「俺に聞かれても分からない、医者じゃないんだから!」とブチ切れ。

 

それでも「聞いてよ、大事な話なんだから!」と奈苗が言い返すと、

「赤ん坊がいるから危険なんだろ。じゃ、堕ろすしかないよ。薫ともうまくいってないし、今だったら間に合う。慰謝料も養育費も払う。それでいいだろ。赤ん坊も堕ろして離婚しよう」と信は勢いで離婚まで切り出してしまいました。

 

 

翌日、信が仕事から帰宅すると、エレベーターの前に沙織が座っていました。

 

信は沙織を連れて喫茶店へ。新しい父親・江崎について信が尋ねると、病室に見舞いに行っても泣くことができないことに沙織は悩んでいました。

 

「本当の親子じゃないんだから仕方がないさ。パパがもし死んでも、薫や恵理子だって泣かないかもしれないし…」その時、沙織の携帯に江崎の危篤を知らせる連絡が。

 

しかし、外は雷雨で電車も止まり、バスやタクシーも大行列。信は自分の車で沙織を病院まで送ることにします。

 

ところが駐車場に行くと、車には奈苗と恵理子が。ちょうど薫を塾まで迎えに行くところでした。

沙織と一緒にいる信を見て、奈苗の表情が曇ったものの、事情を理解し、病院へ行くことに。

 

車内で沙織にいろいろと話しかける恵理子。信との関係を尋ねられ、「恵理ちゃんのパパとはお友達なの」と答えますが、恵理子の何気ない一言で赤ちゃんが誕生することを知り、動揺を隠せない沙織でした。

 

車は病院に到着し、信は沙織と一緒に江崎の病室へ。江崎はまさに息を引きとろうとしていました。

 

泣けないと悩んでいた沙織の目から涙が…。

 

自分と同じ立場の信は「沙織を育ててくれて、大好きでいてくれて、ありがとうございました」と手を合わせて病室を後にしました。

 

駐車場の車内で待っていた奈苗と恵理子。自宅への帰り道、恵理子に本当のことを話す信でした。

 

 

信は、薫が本当のパパである沢田に会えるようセッティング。日曜日の午後、2人はデパートの屋上で会うことに。

 

様子が気になった信は、奈苗と恵理子を連れてデパートへ。

 

しかし、薫は待合わせには来なかったらしく、屋上では待ちぼうけの沢田の姿が。信は沢田に話しかけ、遠くから次女の恵理子を紹介します。

 

「小学6年生ってどんな感じ?プレゼントを買ったんだけど…」と言って沢田は帰って行きました。

 

家に帰ると、薫は「本当のパパに会えて楽しかった」と嘘の報告を。

 

信は薫を叱るでもなく、沢田から預かったプレゼントを手渡します。プレゼントの中身は、白いゴリラのぬいぐるみでした。

 

信は薫にそっと寄り添い、会いに行かなかった理由ではなく、行かなかった気持ちを無言で受け止めました。

 

 

季節はクリスマス。

 

この日、田中家にも新しい家族が誕生しようとしていました。

 

病院では、信と恵理子が赤ちゃんの誕生を待っています。

 

冬休みの間だけ奈苗の実家で暮らすことになった薫も、なんとか出産に間に合いました。

 

そして3人は、生まれたばかりの赤ちゃんと対面し、映画は終わりを迎えます。

 

 

End

 

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◯感想

以上、『幼な子われらに生まれ』のネタバレを含みつつ、あらすじなどについてご紹介しました。

 

バツイチ同士の再婚夫婦。ともに過去の失敗を反省し、今度こそ幸せな夫婦に、そして家族になろうと誓ったはずなのに、状況の変化によって関係にヒビが入ってしまう…

 

家族のつながりってなんだろう?そんなことを考えさせてくれる重厚な作品でした。

 

終わり方も説明過多でなく、観客が自由に想像できる余白が残されており、見事だと思います。

 

浅野忠信、田中麗奈、寺島しのぶ、宮藤官九郎、4人の実力派キャストがみせる演技も見応えありましたね。とくに真面目で平凡な中年男を演じた浅野忠信の演技は新鮮でした。

 

重松清さんの原作小説がいいのはもちろんのこと、脚本がよく出来ているのか、どの登場人物もすごくリアルで、共感はできなくとも理解はできる…そんな風に一人一人の人物をみていました。

 

もっとも共感しづらい奈苗の前夫・沢田でさえも、その生き方の不器用さが自分の中にないとは言えない、そう思えるところもありました。

 

女性であればきっと、奈苗もしくは友佳に自分自身を重ねることでしょう。

 

離婚が珍しくはない現代社会。子連れ同士の再婚も増えていますが、相手の連れ子を自分の子供のように愛せるか?

そして、複雑な家族環境で育った子供はどう成長していくのか?

 

『幼な子われらに生まれ』は、いろんなヒントが盛り込まれている作品です。

 

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