映画『手紙は憶えている』のあらすじ(ネタバレ・結末)と感想・レビュー

映画『手紙は憶えている』のあらすじ・ストーリーのネタバレ情報です。

 

本作は2015年の映画ですが、主人公はなんと90歳近いおじいさんという衝撃のミステリー・サスペンス映画です。

おじいさんが主人公ということで、ほのぼのしてそうな気がしますが…実はこの映画はかなりシリアスで重い映画なんですね。

 

日本でも公開されるのでどんな映画なのか気になっている方も多いと思いのではないでしょうか。

 

今回は映画『手紙は憶えている』のあらすじとストーリー、そして映画を見た感想などをお伝えしたいと思います。

 

※注意:結末・ラストまですべてネタバレしますので映画を見ていない方はご注意ください。

 

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〇『手紙は憶えている』のあらすじ・ストーリー(ネタバレあり)

〇登場人物

・ゼブ(クリストファー・プラマー):ユダヤ人で90歳近い老人。アウシュビッツ刑務所で当時の家族を処刑された。
・マックス:ゼブの同じくユダヤ人でアウシュビッツ時代の友人。老人ホームで再会した。
・チャールズ:ゼブの息子。行方不明になった父を心配して探す。
・ルディ・クーランダ:本名はオリー・ワリッシュ。元ナチスの軍人でアウシュビッツでゼブとマックスの家族を処刑した戦争犯罪人。

 

〇あらすじ・ストーリー(序盤)

今年90歳になろうとしているゼブは老人ホームに入所していた。

 

ゼブは認知症で記憶障害を発症していまい、一度寝てしまうと昨日までの記憶がリセットされてしまう。

妻のルースは一週間前に亡くなったばかりだが、ゼブは睡眠から目覚めると妻が亡くなったこと忘れてしまい、ルースはどこだと?と探し出してしまう始末だった。

 

同じホームに入所していたマックスから、奥さんが亡くなった日のことを覚えているか?と聞かれるが、ゼブはなにも憶えていないと答える。

マックスは、私が全てメモしているからそれを見れば大丈夫という。

 

その日の夜、家族とともに妻ルースの葬儀を行っていると、マックスから一通の手紙を渡された。

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手紙には…2人が残りの人生でやらなくてはならないことが書かれていた。

 

ゼブとマックはともにユダヤ人で、70年前の戦争でアウシュビッツに収容されていた。

2人は数少ないアウシュビッツの生き残りだった。

 

そして、アウシュビッツでナチスドイツによって、2人とも家族を処刑されてしまった悲しい過去を持つ。

 

手紙には、アウシュビッツで家族を処刑した男ことが書かれ、ルースが亡くなった日に、ゼブは男に復讐する誓いを立てたことが記されていた。

その男は「ルディ・クーランダ」という偽名を名乗り、罪からのがれるためユダヤ人になりすまして、現在ものうのうと暮らしているという。

 

男の年齢と出身地から、マックスは4人の「ルディ・クーランダ」を特定していた。

そして手紙には4人の男の住所が記載されていた。

 

マックスは脳梗塞で車いすの生活をしているため、身体を動かせるゼブが代りに復讐を遂げるしかない。

「男の顔を知っているのマックスと自分だけ。自分がやるしかない…」

 

そう思ったゼブは、妻ルースの葬儀を終えると、さっそく復讐の旅を開始した。

 

 

〇あらすじ・ストーリー(中盤①)

ゼブは老人ホームをこっそりと抜け出し、電車に乗って一人目の「ルディ・クーランダ」のもとへと向かった。

途中で復讐を遂げるための道具として、老人でも扱える拳銃(グロック)を購入してセカンドバックに忍ばせる。

 

1人目の「ルディ・クーランダ」は、家族と暮らしていて、部屋でテレビを見ながらのんびりと過ごしていた。

ゼブは彼の自宅に訪問し、家族に通されて本人に会うと、いきなり拳銃を向けてアウシュビッツにいたかと問い掛ける。

 

男は身じろぎひとつせず、当時はたしかにドイツ軍に所属はしていたが、ナチス親衛隊ではなくアウシュビッツには行っていないと答えた。

アウシュビッツのことは知らず、北アフリカでロンメル大佐と共に戦っていただけだと。

 

彼が差し出した当時の写真と勲章の数々を見て、ゼブは納得した。

 

1人目の男は人違いだった。

 

 

ゼブはホテルに戻り、マックスに一人目は人違いだったことを電話で報告した。

そして、ホテルで眠りにつくと記憶を失っていた…。

 

ホテルの部屋で目覚めたゼブは、妻ルースを探すが、いるはずもない。

手元にあるマックスの手紙を読んでルースが亡くなったことを理解した。

 

そして、復讐を遂げるために旅の最中であることも…。

 

いい加減、妻ルースがなくなったことを忘れないよう、ゼブは腕に油性ペンで妻が亡くなったことをメモ書きする。

 

ーーー

2人目の「ルディ・クーランダ」はカナダの老人ホームに入所していた。

ゼブはアメリカとカナダの国境を抜け、男が入所している老人ホームへと向かった。

 

老人ホームに到着し、男の部屋に行くとベッドに寝た切りとなっていた。

ゼブは拳銃を取り出してアウシュビッツにいたか?と詰め寄る。

 

男は確かにアウシュビッツにはいた…だが、自分はユダヤ人で同性愛者だったと答えた。

ゼブはとんでもない人違いで、彼は自分と同じ囚人だったのだと理解し、すまなかったと泣きながら男を包容した。

 

2人目も間違いだった。

 

 

ーーー

そのころ、ゼブの息子チャールズはホームから父親が行方不明になったとの連絡を受けて、必死に捜索していた。

 

警察にも捜索願を出したが父親は一向にみつからない。

 

〇あらすじ・ストーリー(中盤②)

3人目の「ルディ・クーランダ」は郊外の、採石場の近くに住んでいることが分かった。

タクシーで男の自宅へと向かうと、留守でだれもいない。

 

ゼブは仕方なく男が帰ってくるまで玄関のテラスで待っていると、1台のパトカーがやってきた。

パトカーから降りてきた警官は3人目の「ルディ・クーランダ」の息子だという。

 

彼が言うには、父は3カ月前に亡くなっているとのことだった。

父親の古い友人だったことを伝えると、息子は快く自宅の中へと案内してくれた。

 

彼は父親のことをとても尊敬してるようで、父親の遺品をたくさん見せる。

 

父親が大切にしていた遺品のなかには、ナチスドイツのハーケンクロイツの軍旗や、ヒトラーの著作物も多数あり、生前にヒトラーのことを崇拝していたことが伺えた。

 

ゼブは息子に、父親はアウシュビッツにいたのかと問い掛ける。

すると彼は、父親はアウシュビッツになど行っていない、父は当時はまだ10歳で軍のコックをしていただけだったと答えた。

 

全くの人違いにゼブは謝罪し、自宅を後にしようとする。

 

そのとき、ゼブの腕にユダヤ人の囚人番号が彫られているの見て、息子の態度は一変する。

一体どういうことだ?アウシュビッツに収容されていたユダヤ人がなぜ父に会いに来たのか?

 

そう言うと彼は激高し、飼っている猛犬を放ってゼブを襲わせた。

命の危険を感じたゼブは、拳銃を取り出して猛犬を撃った。

 

愛犬を撃たれた息子は怒り狂い、ゼブに銃を向け引き金を引こうとするが、それよりはやくゼブが引き金を引いた。

弾は息子の頭部に命中し、彼は息を引き取った。

 

人違いで、しかもその息子を撃って、命を奪ってしまったことにゼブは罪悪感にさいなまれる。

 

精神的に参ったゼブは疲労困ぱいして、その家でそのまま眠りについてしまった。

目が覚めたゼブは、マックスの手紙を読み、ルースが亡くなったこと、そして自分が人を撃って命を奪ってしまったことを理解し、ショックを受ける。

 

電話でマックスに報告し、人違いで罪のない人を撃ってしまったことを告げると、マックスは「どうする?続けるのか?」と聞く。

 

ゼブは「ここまで来て、今さら辞めるつもりはない」と答え、4人目の男のもとへと向かった…。

 

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〇ラスト・結末(ネタバレ注意!)

最後の「ルディ・クーランダ」のところへ向かう途中、ゼブは横断歩道で転倒してしまい、そのまま近くの病院に搬送された。

息子チャールズのもとに警察から連絡が入り、急いで病院へと向かった。

 

ゼブが病院でベッドに横たわっていると、見舞いに来ていた幼い少女が話しかけてきた。

 

眠ってしまったことで昨日までの記憶を失っていたが、少女がマックスの手紙を代わりに朗読してくれたことで思い出した。

 

マックスの手紙には、ルースは癌で亡くなったこと、ゼブは認知症で最近のことは全て忘れてしまうこと、共にアウシュビッツの生き残りで、家族を処刑された過去を持つと書かれていた。

そして我々の腕に書かれた囚人番号こそが、アウシュビッツの囚人である証であり、戦争が終わったときに共に復讐をする誓いを立てたことが書かれていた。

 

手紙のなかで、マックスとゼブは終戦後、長い間あっていなかったが、ゼブが老人ホームに入所した時に70年ぶりに再会したという。

 

男の顔を知っているのは自分たちだけで、男の本名は「オットー・ワリッシュ」。

ルースが亡くなったときに2人は「オットー・ワリッシュ」に復讐することを誓ったとのことだった。

 

少女が朗読した手紙の内容を聞き、ぜブは病院を抜け出した。

 

一方、病院に到着したチャールズは父が病院から抜け出したことを知り後を追った。

 

4人目の男は湖の近くで家族とともに住んでいることが分かった。

男の自宅に訪問すると、娘と孫の少女が出迎えてくれた。

 

男はまだ眠っているようで、ゼブは起きるまで待たせてくれと自宅にあがりこむ。

男が起きるまでの間、ゼブは家の中のグランドピアノで得意の「ワグナー」を弾きだした。

 

すると、ピアノの音を聞きつけ2階から男が降りてきた。

 

男は「ルディ・クーランダ」だった。

 

ゼブは声と顔を見た瞬間に、探していた男だとすぐに理解した。

 

男は「いつか、君がくると思っていた」というと、2人だけで外の庭に出た。

 

 

ゼブは男に、君はアウシュビッツの元ブロック長で、私の家族を処刑しただろうと問い詰めると、男は何を言っている?と答えた。

ならば思い出させてやろうといい、ゼブはバックから拳銃を取り出した。

 

その時、チャールズが駆けつけ、相手の家族とともに庭に出ると、ゼブが銃を男に突きつけていた。

チャールズは父親に「やめろ」と叫ぶがゼブを聞く耳をもたない。

 

なかなか口を割らない男にゼブは業を煮やし、男の孫の少女に銃口を向け、真実を言わなければ引き金を引くと脅した。

 

観念した男は真実を語りだした。

 

自分は実はユダヤ人の囚人じゃなかったこと、そして当時ナチスに所属していて、アウシュビッツのブロック長として、数え切れないほど多くのユダヤ人の命を奪ってきたことを告白した。

 

男の娘と孫の少女は、祖父の突然の告白にショックを隠しきれない。

そして自分の名は「クイーンベルト・ストーム」だと名乗った。

 

ゼブは「いや違う、お前はオリー・ワリッシュだろ」というと

 

 

男は「何を言っている?君がオリー・ワリッシュだろ?」と言った。

 

 

そして腕の囚人番号を見せると、お互いに当時アウシュビッツのブロック長であり

終戦時に罪を逃れるために、2人でユダヤ人になりすまして、腕に囚人番号を刻んだのを忘れたのか?といいながら腕を見せた。

 

男とゼブの囚人番号は1番違いの連番で刻まれていた…。

 

ゼブはすべてを思い出した。

 

ゼブという名は偽名で、自分自身こそがオリー・ワリッシュで、アウシュビッツでマックスの家族を処刑したうちの1人だったのだ。

 

認知症になったゼブにマックスは近づき、復讐を遂げるために、ゼブに偽物の記憶を情報をあたえていたのだった。

 

すべてを悟り、絶望したゼブは男を撃ち、そして自分の頭に銃口を向け、引き金を引いた…。

 

 

ーーー

ニュースでは事件のことが報道されていた。

老人ホームの人たちは、哀れなゼブと同情するが、マックスは「彼は過去に自分のやったこと理解しただけ」だという。

 

彼の本名はオリー・ワリッシュで、彼はアウシュビッツで私の家族を処刑したんだよと…。

 

End

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〇感想・レビュー評価まとめ

映画『手紙は憶えている』を観た感想と評価になります。

この作品で主人公を演じるのは、90歳近いおじいちゃん俳優さんです。

 

しかもサスペンス映画というのでどんな内容なのかと期待しました。

そして、その期待通りラストは大どんでん返しの凄い映画でした!

 

最初はおじいちゃん大丈夫かなぁ〜って感じで、ちょっと心配(笑)しながら見ていましたが

むしろおじいちゃんであることの特徴を生かしたキャラ作りにとても感心させられました。

 

…で、肝心の内容ですが、第二次大戦でナチスドイツに家族を処刑された老人が、奥さんが亡くなったことを機に復讐の旅に出る内容ですね。

作中では、最初の3人は人違いなのですが、3人目の男を訪問したときから、老人を取り巻く状況はだんだんとキナ臭くなってきます。

 

そして、最後の男に訪問した時にすべての謎が明かされるわけですが…

なんと、老人が復讐しようと思っていた男は、実は自分自身だったという衝撃のラスト!

 

サスペンス慣れしてる管理人も、いままでにない斬新な結末にびっくりしました!

 

認知症がひどくなり記憶が曖昧になってきたゼブにマックスが近づいて、偽の記憶を刷り込んで、自分の代わりに復讐を遂げさせるというなんとも大胆な発想。

正直、これはなかなか予想できない展開でした。

 

作品を見た後に振り返ってみると、1人目の男から3人目の男までは、ゼブが元ユダヤ人の囚人であるということを、より強く印象づけられるような展開で、それ自体が観客を衝撃のラストまで導く伏線だったのかもしれません。

 

ただちょっと疑問に感じてしまったのは、果たして認知症で記憶障害になったとはいえ、

戦争当時の記憶まで失っているという設定は、ちょっと無理があるような気がするのでは?と思いました。

 

というのもゼブは完全に認知症になっていたのではなく、あくまでここ最近のことを忘れてしまうと言う記憶障害であって、

奥さんのことや息子チャールズのことなどは覚えているのです。

 

ということは戦争時のことだって少なからず覚えているいるはずですが?

それが当時ナチス・ドイツの処刑人だったという立場から、全く正反対のユダヤ人の囚人だったことにすり替えられて、気づかないものですかね?

 

人間なので忌まわしい記憶は封印したいという気持ちはもちろんありますが、

自分自身がドイツ人ではなくユダヤ人だったという、完全に生い立ちに関わるところまですり替えられるものなのかな?と思ってしまいました。

 

まぁそんなことは些細な問題で、映画としてはほんとに面白い内容です。

 

70年後に復讐をされる立場って…

罪は何年経とうが消えないと言う事でしょう。

 

悲惨なのは彼らのお子さんと孫たちではないでしょうか。

自分の祖父が父親が、国家の命令とは言え罪のない人たちを大量に処刑してしまった。

 

戦争と言うのはこういうのがあるから嫌なんですよね。

戦うのなら軍人たちだけで戦えばいいのに、いやがおうでも民間人を巻き込んでしまう…。

 

まだ日本も70年前の戦争の傷が癒えていない人たちが多くいることを思う時に

今後、絶対にこのような事を起こしていけないということを、この映画を見ながらつくづくと思いました。

 

管理人評価
★★★★☆(4.5)

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