映画『スリー・ビルボード』のネタバレです!
▽今すぐ見たい!という方はこちらから見れます!▽
U-NEXTなら31日間無料で見れます!
第90回アカデミー賞の主要6部門にノミネートされている『スリー・ビルボード』
アメリカ中西部を舞台にした犯罪サスペンスで、何者かに娘を殺された中年女性が3枚の広告看板で警察署長を批判するところから物語は始まります。
アカデミー賞を受賞した実力派キャストとスタッフが集結。
怒りと悲しみ、暴力とユーモアが絡み合い、物語は予測不能な結末へと転がっていきます。
今回はそんな映画『スリー・ビルボード』の詳しいあらすじやネタバレについて触れていきたいと思います。
※注意:結末ラストまでネタバレしていますので映画を見ていない方はご注意ください。
映画『スリー・ビルボード』のあらすじ
では、まずあらすじから。
物語の舞台は、アメリカ・ミズーリ州の田舎町。
大通り沿いに設置された3枚の広告看板に目を止めたミルドレッド(フランシス・マクドーマンド)は、「広告を出したい」と言ってこの看板を管理するエビング広告社を訪ねます。
1カ月の広告料は5000ドル。ミルドレッドは1年の契約を結びます。
ミルドレッドが依頼した広告には、「レイプされて死んだ」、「なぜ? ウィロビー署長」、「犯人逮捕はまだ?」というメッセージが書かれていました。
実は7カ月ほど前、ミルドレッドの娘・アンジェラが何者かにレイプされ、焼き殺されていました。
しかし捜査は進展しておらず、犯人は捕まらないまま。
動いてくれない警察に腹を立て、ミルドレッドはケンカを売ったのです。
ディクソン巡査(サム・ロックウェル)は巡回中にその看板を発見。
自宅で食事中だったウィロビー署長(ウディ・ハレルソン)に報告します。
看板は話題となり、ニュースまで取材に駆けつける事態に…。
「犯罪を放置している責任はウィロビー署長にある」とインタビューで答えるミルドレッドの姿がテレビで放送されました。
怒りの感情を抑えられないディクソンは、警察署の向かいにあるエビング広告社に怒鳴り込み、看板を撤去するよう脅しをかけますが、広告社の従業員・レッドに突っぱねられてしまいます。
いっぽう、ウィロビー署長はミルドレッドの自宅を訪ね、捜査が難航していることを丁寧に説明。
さらに末期の膵臓ガンで余命が僅かであることを告白しますが、ミルドレッドは同情するどころか「死んでからじゃ意味がない」と辛辣に追い返しました。
しかたなくウィロビー署長はディクソンを連れて再び事件現場へ。
[adrotate banner=”3″]
手がかりは何も残っていませんでしたが、ウィロビー署長も犯人逮捕を諦めてはいませんでした。
いっぽうウィロビー署長に同情的な街の住民らはこの看板に困惑。
ミルドレッドに対する風当たりは息子のロビーにまで及び、彼は学校内で孤立します。
ミルドレッドも、かかりつけの歯医者で雑な治療を施されそうになりますが、その態度に激昂し、逆に治療用ドリルで歯科医の指にケガを負わせてしまいます。
ミルドレッドは警察署に連行されますが容疑を否認。
その途中、ウィロビー署長は取り調べの最中に吐血して、病院に搬送されてしまいます。
ミルドレッドが帰宅すると、元夫のチャーリー(ジョン・ホークス)が広告看板のことで忠告しに来ました。
「広告じゃ娘は生き返らない」とチャーリーに諭され、口論となる2人。
アンジェラが殺される1週間前、彼女から「一緒に暮らしたい」と言われていたことをチャーリーが明かすと、ミルドレッドは激しく動揺。
実はアンジェラが殺された当日、ミルドレッドは娘にひどい言葉をぶつけてしまい、深く後悔していたのです…。
[adrotate banner=”3″]
映画『スリー・ビルボード』の結末(ネタバレ注意!)
以下、ネタバレ含みます。
休日。ウィロビー署長は妻と娘2人と幸せな時間を過ごしますが、その夜、頭に袋をかぶって銃で自殺。
ウィロビー署長の妻は悲しみに暮れる中、彼が残した手紙をミルドレッドに届けに来ました。
そこには、自分の死と広告看板は無関係であること、犯人逮捕を心から願っていること、そして広告看板の費用1カ月分を支払っておいたことが綴られていました。
捜査を進展させるのが目的だったのに、ウィロビー署長を自殺に追い込んでしまったことに心を痛めるミルドレッド。
彼女への風当たりはさらに強まり、テレビのニュースでも自殺と広告看板とを関連づけるような報道が…。
怒りが収まらないディクソンは、ふたたびエビング広告社に怒鳴り込み、レッドに暴行を加えて2階の窓から突き落としました。
この行動によってディクソンは警察をクビに。
その夜、ミルドレッドと息子のロビーが車で広告看板の前を通ると、3枚の看板が何者かに放火されていました。
車に積んでいた消火器で必死に消火活動をしますが、広告看板は黒焦げに。
ディクソンの仕業に違いない…そう思ったミルドレッドは復讐を計画。
深夜の警察署にディクソンを誘い出し、エビング広告社の窓から火炎瓶を投げつけます。
その時、ディクソンは警察署内でひとり、ヘッドホンで音楽を聴きながら、ウィロビー署長が自分宛に遺した手紙を読んでいました。
その手紙には「お前には良い刑事になれる素質がある。刑事に必要なのは愛だ」と書かれていました。
その手紙に心を打たれて改心を誓うディクソンでしたが、気がつけば警察署は火の海に。
ディクソンは咄嗟にアンジェラの事件ファイルだけ持って脱出。大やけどを負ったものの、ファイルは無事でした。
[adrotate banner=”3″]
そこへ消防車と救急車、パトカーがかけつけますが、現場の前で呆然とするミルドレッドをかばって、友人のジェームズが彼女のアリバイを証言。
ミルドレッドは逮捕されずに帰宅します。
包帯で顔をぐるぐる巻きにされたディクソンが入院したのは、自分が暴行で大怪我を負わせたレッドと同じ病室でした。
ディクソンに気づき怒りにふるえるレッドでしたが、彼を赦して、ストローをさしたオレンジジュースを差し出しました。
退院後、ディクソンがバーでひとり飲んでいると、アンジェラの事件とよく似た犯行内容について仲間に自慢げに話す男が後ろの席に。
ディクソンはその男の車のナンバーを控えると、男のDNAを採取するためにわざと喧嘩をふっかけました。
そして、爪に付着した男の皮膚を保管容器に入れて警察署へ。
同じ頃、ミルドレッドは自分をかばってくれたジェームズと食事に来ていましたが、元夫のチャーリーも偶然その店に来ていました。
そしてチャーリーは、看板に火をつけたのは自分であることを告白。
ディクソンのことを疑って、火炎瓶まで投げた自分を恥じるミルドレッドでした。
翌日、「アンジェラを殺した犯人が見つかったかもしれない」とミルドレッドに電話で知らせたディクソン。
しかし、ディクソンが採取した男のDNAと犯行現場に残されていたDNAは一致せず、しかも事件当日、男は中東に派兵されていたため、彼はアンジェラ殺しの犯人ではありませんでした。
ディクソンはそのことをミルドレッドに伝え、期待を持たせてしまったことを謝罪。
落胆する2人でしたが、ミルドレッドからは「久しぶりに希望がもてた。ありがとう」と感謝の言葉が。
アンジェラ殺しの犯人ではないものの、その男がレイプ殺人犯であることには違いない。
そこで2人は、男が住むアイダホへと向かうことに。
車中、「警察署を放火したのは私よ」とミルドレッドが告白すると、「知ってるよ。あんた以外にいないだろ」との返事が。
さらに、ディクソンが「その男を殺す?」と問いかけると、「道々決めればいいわ」と穏やかな表情で答え、ミルドレッドはアイダホへと車を走らせるのでした…。
End
▽今すぐ見たい!という方はこちらから見れます!▽
U-NEXTなら31日間無料で見れます!
映画『スリー・ビルボード』の感想
ネタバレを含みつつ、あらすじなどについてご紹介しました。
のどかな田舎町で突如起きた大騒動。常に怒っていて、態度も悪く、法に触れるような過激な行動を繰り返すミルドレッドという人物から、気がつけば目が離せなくなっていました。
終始、不穏な空気が漂うなか、この先どうなってしまうのだろう?とスクリーンに集中していると、予想だにしていない展開が!
そんな驚きの連続と、絶妙なさじ加減のユーモアと感動のバランスがなんとも見事で、アカデミー賞にノミネートされるのも納得の作品でした。
闘うヒロイン・ミルドレッドを演じたフランシス・マクドーマンドの鬼気迫る演技も圧巻。
ある人物が孤立無援の彼女に「敵ばかりではないですよ」と優しく語りかけるシーンにはジーンときました。
このように、登場人物たちの心を解きほぐす重要なシーンがいくつも描かれている作品でもありますが、「赦し」がテーマの作品とも言えます。
自殺したウィロビー署長は、看板で自分を名指ししたミルドレッドを赦し、素行の悪い部下・ディクソンを優しく肯定。また広告社のレッドも、憎いはずのディクソンを赦します。
そうした赦しがディクソンを心を大きく動かしますが、赦されることで負の感情はどう好転するのか、を提示していたように思います。
アイダホに向かうミルドレッドとディクソンが最後にどんな選択をするのか?
格別の余韻を残して終わるエンディングにもシビれました。
▽今すぐ見たい!という方はこちらから見れます!▽
U-NEXTなら31日間無料で見れます!