『今夜、ロマンス劇場で』のネタバレ(あらすじ結末)を紹介

映画『今夜、ロマンス劇場で』のネタバレです!

 

モノクロ映画のヒロインに憧れる映画監督志望の青年の切ない恋の行方を描いた『今夜、ロマンス劇場で』。

 

主演は、綾瀬はるかと坂口健太郎。

 

『ローマの休日』に『カイロの紫のバラ』、『カラー・オブ・ハート』や『ニュー・シネマ・パラダイス』など、数々の名作のエッセンスが溶け込んだ、映画愛にあふれる作品になっています。

 

今回はそんな映画『今夜、ロマンス劇場で』の詳しいあらすじやネタバレについて触れていきたいと思います。

 

※注意:結末ラストまでネタバレしていますので映画を見ていない方はご注意ください。

 

『今夜、ロマンス劇場で』のあらすじ

 

では、まずあらすじから。

 

昭和35年、映画監督を夢見る青年・牧野健司(坂口健太郎)は、閉館後の「ロマンス劇場」に来ては、好きなだけ映画を観るのが日課でした。

 

そんな健司のお気に入りは、廃盤扱いのモノクロ映画『お転婆姫と三獣士』。ヒロインの美雪(綾瀬はるか)に恋をしていました。

 

ところが、映画のフィルムが明日売却されることに。もう二度と『お転婆姫と三獣士』を観ることができなくなってしまうなんて…

 

美雪の姿をしっかり目に焼きつけようと、スクリーンに釘づけの健司でしたが、突然、ロマンス劇場に雷が落ちて館内が停電に。

 

停電はすぐに復旧しましたが、健司の目の前にはスクリーンから抜け出してきたモノクロの美雪が!

 

「あっちの世界は毎日同じことの繰り返しで、退屈だから抜け出してきた」と説明。

 

健司はパニックになりながらも、色のない美雪を一人にするわけにはいかず、彼女を連れてアパートに帰ります。

 

そんな健司に「今日からお前は私のしもべだ!」と偉そうに振る舞う美雪でした。

 

モノクロの世界しか知らない美雪にとって、現実の世界は色彩にあふれていて、見るものすべてが輝いて見えます。青空や雨上がりの虹、缶に入ったドロップやペンキの色など…

 

翌日、健司はリヤカーの荷台に美雪を乗せて映画の撮影所へ。

 

衣装とメイクによって、モノクロだった美雪の体は普通の人と遜色のない仕上がりに。

 

しかし、世間知らずで高飛車な態度のため、撮影所内で次々とトラブルを起こしてしまいます。

 

そしてその後始末はすべて、しもべである健司がとらされることに…。

 

うんざりした健司は美雪に別れを切り出すも、すぐに撤回。

 

わがままだろうと面倒だろうと、ずっと憧れていた女性と一緒にいることを選びます。

 

助監督とは名ばかりで雑用係の健司に大きなチャンスが訪れます。

 

若手助監督による脚本のコンペが行われ、採用されれば監督の道が開けるというものでした。

 

俄然やる気になる健司でしたが、実は健司に想いを寄せる映画会社の社長令嬢・成瀬塔子(本田翼)の計らいだったのです。

 

そうとは知らず、脚本の執筆に精を出す健司が題材に選んだのは、自分の身に起きた美雪との不思議な出来事でした。

Sponsored Link

『今夜、ロマンス劇場で』のラスト・結末(ネタバレ注意!)

以下、ネタバレ含みます。

 

健司は美雪を連れてシナリオハンティングへ。バラが咲き乱れる庭園や見事な藤棚の下で写真を撮っては、脚本のアイデアを膨らませていきます。

 

美雪から脚本の結末を聞かれますが、健司は決められずにいました。

 

そんなある日のこと、塔子が美雪のもとを訪ねてきました。

 

「健司の恋人か?」と尋ねられた美雪は、塔子の想いを察して「親戚だ」と返答。

 

モノクロの自分よりも、色彩のある美しい女性と一緒になった方が健司は幸せになれる…

 

美雪はそんな風に気持ちを固めていました。

 

その直後、健司が書いた脚本が採用され、監督デビューが決まります。しかし、結末だけは書き直すよう指示が。

 

有頂天の健司は、ルビーの指環をポケットにしまい、美雪を連れてホタルが見える川辺へ。

 

そして、「この世界の綺麗なものをあなたに見せたい。ずっと僕の隣にいてください」とプロポーズ。

 

しかし美雪は「無理だ」と断ったうえで、自身が抱える秘密を語りはじめました。

 

美雪の秘密とは、人のぬくもりに触れたら消えてしまう、というものでした。

 

そして、そんな危険を冒してまでこの世界に来たのは、健司に会うためでした。

 

誰も見なくなった廃盤のフィルムから、自分を見つけてくれたことが嬉しかった美雪は、スクリーンの中から健司のことを見ていたのです。

 

触れあうことができない関係なんて無理に決まっている…

 

美雪は、健司に好意を寄せている塔子に全てを託して健司のもとを去ります。

 

そんな美雪を迎え入れたのは、ロマンス劇場の館主・本多(柄本明)でした。

 

実は本多にも、スクリーンの向こう側の女性と恋におち、触れ合ってしまったがために別れざるをえなかった苦い過去があったのです。

 

美雪から思いを託された塔子でしたが、嘘をつくことができず、すべてを健司に打ち明けます。

 

それを聞いた健司は、美雪がいる可能性の高いロマンス劇場へと走ります。

 

映画館のロビーで再会した2人でしたが、触れ合うことができないことを巡ってじれったいやりとりが。

 

しかし、「僕はあなたじゃなきゃ意味ないんです」という健司の言葉に胸を打たれた美雪は、涙を流しながら「その言葉だけで十分。

 

最後に抱きしめて」と自分の想いを伝えました…。

 

 

それから50年以上の歳月が。

 

病院のベッドには、余命わずかな健司(加藤剛)の姿がありました。

 

そして、ベッドの脇には結末が書かれていない映画の脚本が。

 

結局、健司の脚本は映画化されず、結末のないままになっていたのです。

 

そこへ、孫らしき女性が見舞いに現れました。それは50数年前と変わらぬ美雪でした。

 

あの日、ずっと美雪といる人生を選んだ健司は、彼女の体に触れなかったのです。

 

その後、映画業界は斜陽の一途へ。

 

健司が勤めていた映画会社は倒産し、本多から映画館を引き継いでロマンス劇場の館主へ。しかし、ロマンス劇場も閉館に。

 

その間、健司だけが歳をとり、美雪はずっと若い姿のまま…。

 

健司は結末が書かれていない脚本を手にとって、最後の力を振り絞り、ハッピーエンドを書き上げました。

 

その夜、美雪のもとへ健司が危篤との連絡が。

 

病室に駆けつけた美雪は、生死の境をさまよう健司に感謝の言葉を述べ、安らかに眠る健司の手を握りしめ、胸に顔をうずめました。

 

そして、健司が息を引き取るとともに、美雪の姿も消えてしまいました。

 

残された原稿用紙には、結末が書き加えられた脚本が。

 

その内容とは、『お転婆姫と三獣士』の舞踏会のシーンで、若かりし頃の健司が美雪の前にひざまずき、一輪のバラを手渡すというもの。

 

すると、モノクロだった世界が一瞬にして鮮やかな色彩に!

 

そして2人はキスを交わし、拍手に包まれながらハッピーエンドを迎えました…。

 

 

End

 

Sponsored Link

『今夜、ロマンス劇場で』の感想・まとめ

 

ネタバレを含みつつ、あらすじなどについてご紹介しました。

 

映画の黄金期を知っている人にとっては、懐かしい名作のオマージュに心躍らされる作品ではないでしょうか。

 

映写室から楽しそうに映画を眺める坂口健太郎の表情は、まるで『ニュー・シネマ・パラダイス』のようだし、

 

スクリーンの中の『お転婆姫と三銃士』には、『ローマの休日』や『隠し砦の三悪人』、『オズの魔法使い』といったエッセンスが。

 

ガラス越しのキスシーンは、『また逢う日まで』から着想を得たそうです。

 

他にも『カイロの紫のバラ』や『カラー・オブ・ハート』など、映画ファンが観たら喜ぶ(あるいは激怒する?)要素がいくつも散りばめられており、観ているだけでも楽しくなる作品でした。

 

それだけでなく、色にこだわっている作品だけあって、どのシーンでも色使いが本当に美しく、「あしかがフラワーパーク」で撮影された藤棚のシーンやバラ園でのシーンでは思わず息がもれました。

 

『ローマの休日』のオードリー・ヘップバーンがそのまま抜け出してきたような綾瀬はるかの美しさも魅力的で、次々と変わるファッションにも見とれてしまいます。

 

そんな夢のような時間をくれる作品ですが、終盤に大きな仕掛けが。

 

佇まいだけで誠実に歳を重ねてきたのが伝わってくる「加藤剛」という役者の存在感でラストは泣かされました。

 

(その分、加藤剛とからむ看護師役の石橋杏奈の演技の拙さが際立っていたように…。本田翼にも同じことが言えますが、若いキャスト同士だとそれほど粗は目立たないものの、ベテランと同じシーンになると圧倒的な実力の差が。)

 

50数年にも及ぶ美しい純愛ストーリーではありますが、もしかしたら彼の壮大なる妄想だったのでは?などと邪推してしまう自分も。

 

ファンタジーなので、スクリーンから抜け出した美雪は実在していたんでしょうが、それも含め、映画監督を夢見る青年が起こした奇跡の物語なんでしょうね。

Sponsored Link