映画『モリーズ・ゲーム』のネタバレです!
トップアスリートから高額ポーカールームの経営者へと転身したヒロインの華麗なる生きざまを描いた『モリーズ・ゲーム』。
『ソーシャル・ネットワーク』をはじめ、実在する人物の知られざる裏側に光を当てててオスカーに輝いた脚本家アーロン・ソーキンの監督デビュー作です。
主演は実力派女優のジェシカ・チャステイン。一人の女性の孤独と葛藤を見事に熱演。劇中で披露されるセクシーでゴージャスなドレスの数々も見どころのひとつです。
今回はそんな映画『モリーズ・ゲーム』の詳しいあらすじやネタバレについて触れていきたいと思います。
※注意:結末ラストまでネタバレしていますので映画を見ていない方はご注意ください。
『モリーズ・ゲーム』のあらすじ
心理学の教授である厳格な父親(ケヴィン・コスナー)からスキーを叩きこまれてきたモリー・ブルーム(ジェシカ・チャステイン)。
彼女はコロラド大学を首席で卒業。女子モーグルの世界では北米3位の選手でした。
2002年、冬季オリンピックの予選会でのこと。コースに撒かれた松の枝が原因でスキー板が外れてしまい激しく転倒。オリンピック出場を目前に、彼女のアスリート人生は絶たれてしまいます。
怪我から回復したモリーは、ロサンゼルスで一年間の休養生活。著名人らが集まるクラブでウェイトレスをしながらチップを稼いでいました。
モリーはそこで投資会社CEOのディーンの目にとまり、彼のアシスタントとして働くことに。
彼女に任されたのはポーカールームの設営全般で、参加者への連絡、食べ物や飲み物の準備、お金の管理など。
1万ドルの参加費を支払う客たちは、映画監督やスポーツ選手、大物実業家など有名人ばかりで、チップの金額も桁外れでした。
一夜で100万ドルもの大金が動く高額ポーカーの世界に、モーリーは魅せられていきます。
その後、モリーには新たな仕事が。それは、見事な駆け引きで大勝ちするハリウッドスターのプレイヤーX(マイケル・セラ)のカモを連れてくることでした。
いいカモが次々と集まりポーカールームはさらなる賑わいを見せますが、モリーはディーンから突然クビを宣告されてしまいます。
しかし、ここで得たノウハウをもとに、ポーカールームの経営に乗り出したモリー。
フォーシーズンズホテルのスイートルームを年間契約し、客好みの高級な酒や料理を提供。ディーンのところから持ち出した顧客リストで参加者を集め、サロンをオープンさせました。
合法的なカジノ経営にこだわるモリーは、弁護士にも十分に確認をとって、手数料をとらない方針をつらぬきます。
プレイヤーXとの連携によってモリーのサロンは大繁盛。しかし、プレイヤーXとの関係が悪化したことで閉店へと追い込まれてしまいます…。
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『モリーズ・ゲーム』のラスト・結末(ネタバレ注意!)
以下、ネタバレ含みます。
その後、モリーはニューヨークに拠点を移し、高級ホテルのペントハウスを借りて新たなポーカールームの経営に着手。プレイメイトたちを雇って大富豪らを呼び込みます。
ポーカーの掛け金はさらに高額化、サロンにはロシアのマフィアも出入りするように。
モリーは過度なストレスからドラッグに手を出してしまいます。
合法的なカジノ経営にこだわっていたモリーでしたが、プレイヤーの負債回収や資金繰りといった問題を解消するため、違法と知りつつ手数料を抜くことに手を染めてしまいます。
そんなある晩、モリーの自宅に強盗が。金品を奪われ、激しい暴行を。モリーはポーカールームの経営から手を引くことを決意します。
それから2年後。モリーは自身の経験を綴った『モリーズ・ゲーム』を出版しますが、突然、FBIに踏み込まれ、違法賭博運営の罪で逮捕。全財産も没収されてしまいます。
ポーカールームの経営から足を洗って2年も経つのに、なぜ今になって逮捕?
何人もの弁護士に断られたモリーは、チャーリー(イドリス・エルバ)の事務所を訪ねます。
はじめは依頼を断るチャーリーでしたが、モリーの素顔を知るうちに弁護を引き受けることを決意。
チャーリーは検察官と交渉して司法取引をとりつけてきますが、顧客情報のつまったハードディスクを提出することが検察側の条件でした。
顧客情報が明るみに出れば、自分や家族はもちろん、顧客の人生までも破滅に追い込んでしまう…。モリーは司法取引を拒否し、裁判にのぞむことを選択します。
出廷した帰り道、モリーはずっと疎遠になっていた父親と再会しました。モリーを心配して会いに来ていたのです。
兄弟の中で自分にだけ特別きびしかった父親が、本当はとても自分を愛してくれていたことを知ったモリーは、過去のわだかまりを水に流します。
法廷ではモリーに有罪判決が下されました。厳しい処罰を覚悟していたモリーでしたが、命じられたのは200時間の社会奉仕活動と罰金20万ドルの支払い、そして保護観察でした。
その判決内容に大満足なモリーでしたが、これから先どのように新たな人生を歩きはじめたらいいのか…
モリーの頭の中では、冬季オリンピックの予選会で転倒した瞬間のことが思い出されていました。
固い地面に叩きつけられ、観客の誰もが再起不能だと見つめるなか、「成功とは、意欲を失わずに失敗に次ぐ失敗を繰り返すことである」というウィンストン・チャーチルの言葉を思い出したモリーは、誰の手も借りずに自力で立ち上がるのでした…。
End
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『モリーズ・ゲーム』の感想・まとめ
ネタバレを含みつつ、あらすじなどについてご紹介しました。
レオナルド・ディカプリオ、トビー・マグワイア、ベン・アフレックらも常連客だったと言われている完全招待制の高級ポーカールーム。
そんな高級ポーカールームのオーナーだったモリー・ブルームという女性が、有力なコネもない未知の世界でどのように成功を収めていったのか?
冒頭部分で、厳格な父親との関係性や、元トップアスリートとしての成功と挫折が簡潔に描かれているため、その後のモリーの選択にも説得力があり、新たな世界に再チャレンジする彼女を応援したくなる作りになっていたように思います。
ポーカーで勝つためには度胸も必要ですが、ポーカールームの経営に乗り出す際にも度胸がいったはず。モリーが成功をつかむことができたのは、トップアスリートとしての数々の経験があったからこそ。
思いがけないアクシデントに遭遇して大きな挫折も経験してきたモリーですが、彼女の生きざまを通して、人生というゲームに勝つためのヒントを教えてもらった気がします。
モリーを演じたジェシカ・チャスティンですが、冷静沈着で頭脳明晰な高級サロンの女性オーナーを上品に演じていたと思います。胸元が大きく開いたセクシーなドレス、高級なジュエリーも素敵でした。
ジェシカ・チャスティンの出演する作品にハズレなし。『モリーズ・ゲーム』もそんな一本です。
ちなみに、劇中に登場するハリウッドスターの「プレイヤーX」ですが…
トビー・マグワイヤではないか?という噂もありますが、想像しながら映画を観るとより楽しめると思いますよ。