ドラマ

映画『日日是好日』あらすじ・ネタバレ(ラスト結末)と感想!

映画『日日是好日』のネタバレです!

エッセイスト森下典子の自伝エッセイ『日日是好日(にちにちこれこうじつ)~「お茶」が教えてくれた15のしあわせ』を映画化した本作。

ひとりの女性が茶道を通して大人になっていく過程が丁寧に描かれており、日本の四季を感じることができる作品になっています。

主役の典子を黒木華が、茶道教室の先生を樹木希林が、典子と一緒に茶道教室に通う従姉妹を多部未華子が演じており、『セトウツミ』『まほろ駅前』シリーズの大森立嗣が監督・脚本を務めています。

今回はそんな映画『日日是好日』の詳しいあらすじやネタバレについて触れていきたいと思います。

※注意:結末ラストまでネタバレしていますので映画を見ていない方はご注意ください。

▼31日間無料&600P付き▼

映画を見るならU-NEXTがおすすめ!


『日日是好日』のあらすじ

では、まずあらすじから。

森下典子(黒木華)は、真面目で理屈っぽく、おっちょこちょいな20歳の女子大生。

一生をかけられるような何かを見つけたいと悩んでいたところ、母親から勧められて、従姉妹で同い年の美智子(多部未華子)と一緒に茶道を習うことに。

その週の土曜日、典子と美智子は細い路地の先にある武田茶道教室を訪ねます。2人に茶道を教えるのは、古い日本家屋に一人で暮らす初老の女性、武田先生(樹木希林)でした。

茶室に案内されると、壁には「日日是好日」と書かれた額縁が。読み方も言葉の意味も分からない2人でしたが、挨拶もほどほどに、さっそく稽古がはじまりました。

まずは、茶道の基本動作をひとつひとつ練習する割り稽古から。

帛紗(ふくさ)さばきに始まり、茶碗を拭く茶巾のたたみ方、棗(なつめ ※抹茶の入った漆塗りの容器)の清め方、抹茶を点てる茶筅(ちゃせん)の通し方、お茶を飲み干すときには「ズズッ」と音を立てる作法など、数週間にわたって細かくレクチャー。

「茶室に入るときは左足から」「畳一帖を6歩で歩き、次の畳には7歩目で入る」といった茶道の所作に戸惑う2人は武田先生に所作の意味を尋ねます。

すると武田先生は、「意味なんて分からなくていいの。お茶は形から入るものなのね。先に形を作っておけば、後から気持ちが入るのよ」と返答。

「それって形式主義じゃないんですか?」と美智子が反論すると、「なんでも頭で考えるからそう思うのね。頭で考えては駄目。習うより慣れろ。そのうち手が勝手に動き出すから、自分の手を信じなさい」と笑って受け流しました。

最初は嫌々通っていた2人でしたが、武田先生の美しくて威厳のある振る舞いに惹かれ、徐々に茶道へとのめり込んでいきます。

そして武田先生の言葉どおり、夏を迎える頃には、頭で考えなくても手が勝手に動くようになっていました。

そんなある日、2人は鎌倉の海岸で大学卒業後の進路について語りました。美智子は貿易商社に就職を決めていましたが、出版社志望の典子は採用がもらえず、就職しないという選択をすることに。

お正月が過ぎて、季節は大寒。2人は着物を着て武田先生とともに大規模なお茶会に参加します。

『細雪』のように雅な世界を想像していた2人でしたが、正客(※お茶会に招かれたお客さんの代表)の押し付け合いで、茶室内はさながら椅子取りゲーム状態。

そんな中、本物の楽茶碗を手にした典子は「リスみたいに軽くてあったかい」と感動。そんな典子に「本物をたくさん見て目を養うのよ」と優しく諭す武田先生でした…。

『日日是好日』のラスト・結末(ネタバレ注意!)

以下、ネタバレ含みます。

大学を卒業し、典子は出版社でアルバイトを。美智子は貿易商社への就職を機に茶道教室をやめてしまいます。

一人でお茶の稽古に通うことになった典子にも何人かの後輩が。彼女たちのたどたどしい所作を見て、1年前の自分の姿と重ね合わせる典子でした。

お茶を始めてから2年が過ぎた頃、梅雨どきと秋では雨の音が違うことに気づきます。

さらに、掛け軸に書かれた「瀧」という文字を見て轟音と水しぶきもイメージできるように。

また、お湯の「とろとろ」という音と水の「きらきら」と流れる音の違いも分かるようになっていました。

お茶を習い始めてから10年。30歳になった美智子は、貿易商社を辞めて実家に戻り、開業医と結婚して2児の母親に。

いっぽう、典子は出版社の中途採用試験に臨みますが結果は不採用。お茶の稽古でも「そろそろ工夫というものをしなさい」と武田先生から厳しい言葉をかけられ、自分の居場所が感じられなくなってしまいます。

悪いことは続くもので、典子は婚約者にも浮気されてしまい、それがどうしても許せなくて婚約を破棄。

そのショックから食事も喉を通らなくなり、お茶の稽古にも3カ月間通えなくなってしまいます。

そんなどん底の時期を経て、1年後には新しい恋人が。そして、33歳を機に一人暮らしを始め、フリーライターの道を歩きはじめます。

仕事と恋愛が生活の中心となった典子は、実家に顔を出す回数も減少。大好きな父親(鶴見辰吾)との会話も減っていきました。

4月のある日。典子のもとへ父親が倒れたとの連絡が。急いで病院に駆けつけますが、そのまま帰らぬ人に…

葬儀の後、武田先生の自宅を訪ねた典子は、もっと父親に会っておけばよかったと、散りゆく桜の花びらを見ながら後悔の想いを伝えます。

そんな典子に武田先生は「人生に起こることはいつも突然。その悲しみに慣れるしかないの」と言って優しく慰めました。

それから12年が経ち、典子も40代に。お正月の挨拶に訪れた生徒たちに向けて「こうして毎年、同じことができることが幸せなんだ」と武田先生はしみじみと語ります。

そして、「茶道を教える側に回ってみたら?」と典子に助言。典子は心の中で「ここからが本当の始まりかも」とつぶやくのでした。

世の中には「すぐわかるもの」と「すぐにわからないもの」の2種類がある。すぐにわからないものは、長い時間をかけて少しずつわかってくる。

子供の頃にはまるでわからなかったフェリーニの『道』という映画のように…。

End

『日日是好日』の感想

ネタバレを含みつつ、あらすじなどについてご紹介しましたが、この映画の公開直前、樹木希林さんの訃報が飛び込んできました。

全身ガンを患いながらもお元気そうに芝居を演じている樹木さんの姿が印象的だったので、なんだか信じられない思いでした。

名優・樹木希林の演技を観ようと、大勢の客が映画館に足を運び、『日日是好日』は大ヒット。私が観た回は平日の昼間にもかかわらず、中高年から高齢者を中心にほぼ満席でした。

樹木さんがもうこの世にいないということを知った上で観ているせいか、樹木さん演じる武田先生の言葉のひとつひとつが、樹木さんの役者人生の中から生まれた言葉のように思えて心に響きました。

「人生に起こることはいつも突然。その悲しみに慣れるしかないの」

「こうして毎年同じことができるってことが幸せなんだなぁ」

というセリフなどはとくにそうでした。

とはいえ、樹木さんらしいユーモラスな会話や間の取り方も多くて、思わず吹き出してしまう場面も。黒木華、多部未華子とのバランスも絶妙だったように思います。

この作品は中高年から高齢者が客層の中心だと思いますが、主人公の典子と同世代の女性にも観てほしい作品です。

自分のやりたいことが見つからず、自分と周りとを比較して不安を抱いてしまいがちな世代の若者たちの背中を優しく押してくれる、そんな一本だと思いました。

また、茶道の経験がない人でも、典子や美智子の目線で映画を楽しむことができるので、日本の伝統文化を、そして自分の知らない新たな世界を発見できると思います。

とくに、日本の季節を「二十四節気」で描き、季節ごとに掛け軸やお茶菓子、茶器などが変化していく繊細さ。劇中ではそんな季節の移ろいが堪能できます。

派手な展開の作品ではありませんが、美しい映像と心に響くセリフで癒されること間違いなし。

茶道が教えてくれる生き方のヒントを感じとってみてください。

「日日是好日」を見たTwitterの反応

▼31日間無料&600P付き▼

映画を見るならU-NEXTがおすすめ!