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『サーミの血』のネタバレ・あらすじと感想!

映画『サーミの血』を紹介いたします。

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北欧といえば、豊かな自然、高福祉の国々、最近ではかわいい雑貨のイメージを持つ方が多いのではないでしょうか。

今回紹介する『サーミの血』は北欧が舞台の映画です。

※この記事はラストまでネタバレしてます。


『サーミの血』のあらすじ・ストーリー

 

主人公は、ラップランドとも呼ばれるスカンジナビア半島北部を中心に、トナカイを放牧しながら暮らしている少数民族のサーミ人少女エレ・マリャ

1930年頃のスウェーデンでは、サーミ人は差別的な扱いを受けていました。

そのような状況において、サーミ人であるエレは、自らの人生を変えようと行動を起こします。

映画の冒頭は、現代のスウェーデン。

部屋にこもる老婆・クリスティーナに、息子と孫が出てくるように呼びかけます。

いつも老婆を気にかけずっと連絡をくれていた唯一の親族の葬式に向かうためでした。

葬儀場につくと、3人以外は、すべてサーミ人。

挨拶をする息子とくらべて、クリスティーナは愛想がわるく、サーミ人たちとまったくと交流を持とうとしませんでした。

そして、舞台は1930年代のスウェーデンへと戻っていきます。

ラップランドの豊かな自然の中で、母と祖父母に育てられている姉妹エレ・マリャとニェンナ。

そんな2人も寄宿学校で生活をする年齢になりました。

学校に向かう道中、新しい生活に向けた不安を、サーミ人の伝統歌謡であるヨークを歌うことで紛らわします。

そのような状況のなかでも、優等生のエレは、先生にも気に入られていき、いつしか同じサーミの子供たちの中でも浮いた存在になっていました。

妹ニェンナが、そのような状況を忠告しても、エレは聞く耳をもちません。

学校で新たな知識を得ていくことの楽しさを覚えたエレは、進学を希望することを先生に告げます。

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しかし、その答えはそれを否定するものでした。サーミ人は、法律でこれ以上進学ができないと。

この時代、サーミ人は学習能力が低いと一方的に差別され、これ以上の高等教育を受ける資格が無いとされていたのでした。

そんな境遇を気にかけた先生は、エレと本の貸し借りをするなど交流を続けます。

そのことを通じて、エレは都会への思いを更に強くしていくのでした。

ある日、エレはひょんなことからスウェーデン人の野外パーティーがあることを知ります。

野外パーティーに参加したかったエレは、先生の服を盗んでサーミ人であることを隠し、野外パーティーへ向かうのでした。

初めて参加する、野外パーティーで興奮したエレは、会場内で男性グループを見かけ、思い切って声をかけますが、なかなか会話が続きません。

1人さびしく会場をうろついていると、1人の男性が声をかけてきました。

彼の名は、ニクラス。先ほどの男性グループのひとりです。

会話を通じ、2人の距離がどんどん縮まっていったその矢先、野外パーティーの会場は騒然となります。

エレを探しに、寄宿学校の先生や妹ニェンナがやってきたのでした。妹ニェンナも姉を心配しているようでした。

寄宿学校に連れ戻されるエレ。寄宿学校で唯一頼りにしていた先生から失望されてしまい、居場所が無くなってしまいます。

エレはわずかな荷物を手にして都会へ出て行くことを決心しました。

そして都会に住むニクラスに頼るため電車に乗ります。

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『サーミの血』のラスト・結末(ネタバレ注意)

移動の電車の中で、好奇の目にさらされながらも、スウェーデン人の服を調達し、何とかニクラスの家に到着することができました。

しかし、ニクラスは不在で変わって母親が対応します。

母親はエレに「あなたの名前は?」と質問すると、サーミ人であることを隠したいエレはとっさに”クリスティーナ”と答えました。

しかしその風貌からすぐにサーミ人であることは一目瞭然。

その後、ニクラスも帰宅し、その日は何とか母親を説得して寝場所を確保することができたものの、結局、両親は反対し、エレはニクラスの家を出なければならなくなります。

もちろん、反対の理由の一つは、エレがサーミ人だからでした。

ふたたび行き場を失ったのエレでしたが、今度は女学校にもぐりこみ、そのまま入学できることとなります。

学校生活では、なれないスウェーデンの文化に戸惑い、また、少女間特有の衝突を経験しながらも、友達ができ、生活が落ち着くかと思えてきた時、学校から呼び出しを受けます。

理由は、授業料の支払です。もちろん、支払うことなど出来ません。

この事で自分自身が、サーミ人であることを思い知らされることとなり、エレは、その場から逃げ出してしまいます。

追いかける、ニクラス。

エレは二クラスに、学費を支援して欲しいことを伝えます。

ニクラスは要望に応えてあげたいものの、高額な学費まで支援できる訳はありませんでした。

困り果てたエレは、故郷であるラップランドに戻らざるをえなくなります。

スウェーデン人の服を着て帰ってきたエレへの家族からの冷たい視線。そんななか彼女は母親に授業料の支払いをお願いします。

母親からは、そんなお金は工面できないと言われます。

そこで、エレは、父の形見の高価なベルトを売ってくれと懇願しますが、そんなことが出来るわけも無く、またもやエレは家を飛び出していきます。

ラップランドの大自然の中で野宿をした翌朝、目を覚ましたエレに母親が近づいてきます。

その手には、父親のベルトが握られていました。

再び舞台は、現代のスウェーデン。

誰もいなくなった葬儀場へ、老婆クリスティーナは、たった一人で向かいます。そこで、棺にふたを空け、泣きながらサーミを捨てたことを謝るのでした。

そう、このクリスティーナこそエレ・マリャであり、棺に眠るのは、妹ニェンナでした。

End

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『サーミの血』の感想

『サーミの血』は、自らの意思で出自であるサーミと決別、し新たな人生を選択した女性の物語です。

監督は、自身もサーミの流れをくむアマンダ・シェーネル、主人公エレ・マリャを演じたレーネ=セシリア・スパルロクと妹ニェンナ役のミーア=エリーカ・スパルロクは、現在も放牧をしている本物のサーミ人姉妹。

老婆クリスティーナのマイ=ドリス・リンピをはじめサーミ人役は、すべて本物のサーミ人を起用する徹底振りでした。

そのストーリーも高く評価され、2016年東京国際映画祭での審査委員特別賞など、世界で多くの賞を受けております。

また、あらすじの中でも、サーミ人の住む地域を「ラップランド」と記載しておりますが、そもそも「ラップランド」が”辺境”の地を指す蔑称であることを、私自身この映画を通じて知ることとなりました。

日本にも、アイヌ人を始め少数民族と呼ばれる方々がいます。それらのことについて私たちはどこまで認識しているのか、改めて考えさせられる映画でもありました。

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