映画『イット・フォローズ』のネタバレです!
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クエンティン・タランティーノが絶賛し、低予算ながらアメリカでヒットを記録した『イット・フォローズ』
”それ”という謎の存在に追われる恐怖を描いたホラー映画です。
”それ”はうつされた人にしか見えず
”それ”に捕まると殺されてしまう…
はたして”それ”から逃げきることはできるのか?
今回はそんな映画『イット・フォローズ』の詳しいあらすじやネタバレについて触れていきたいと思います。
※注意:結末ラストまでネタバレしていますので映画を見ていない方はご注意ください。
あらすじ・ストーリー
では、まずあらすじから。
冒頭、住宅街の一軒家から一人の少女が飛び出してきます。
彼女は何かに怯え、逃げている様子。
父親が心配して後を追いかけますが、娘は「大丈夫」と言っていったん家の中に。
しかし、ふたたび家を飛び出して車に乗りこみ、猛スピードで海岸へ。
そして、両親に電話で「愛してる」と告げますが、翌朝、彼女は浜辺で遺体となって発見。右足は反対方向に折られていました。
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女子大生のジェイは最近出会ったばかりの彼氏のヒューと映画館でデート中、ここにいる観客の中で、入れ替わってみたい人を互いに言い当てるというゲームをしていました。
この時ヒューは1人の女性を指さしますが、ジェイにはその女性の姿が見えません。
すると突然ヒューの顔色が変わり、ジェイを連れて映画館を出てしまいます。
この日は食事をして帰りますが、なぜあのとき、ヒュー突然挙動不審になったのかが気になるジェイでした。
数日後、ジェイは車の中でヒューと肉体関係を持ちます。
しかし、行為を終えたその直後、睡眠薬を染み込ませた布を押し当てられ、ジェイは意識を失ってしまいました。
目が覚めると、そこは廃墟の中。
下着姿で車椅子に座らされ手足は拘束状態。
何が起きたのか分からず、パニック状態のジェイにヒューはこう言いました。
「俺がうつされた”それ”を今度は君にうつした。”それ”は時には知人に、時にはまったく知らない人に姿を変えてうつされた人の後をついてくる。いろんな人間に見えるが、実態は1つだ。」
ヒューは車椅子を移動させ、廃墟の2階から外の風景をジェイに見せました。
すると真っ暗闇のなか、裸の女性が線路を越えてゆっくりとこちらに近づいてくるのが見えます。
「”それ”に殺される前になるべく早く誰かと肉体関係を結んで相手にうつせ。君が殺されると俺に戻ってくる。”それ”は動きは遅いが頭はいいからつねに逃げ道を確保しろ。」
そう言ってジェイを家まで送るとヒューは逃げるように去っていきました。
ジェイの家に集まっていた幼馴染み2人と妹が下着姿の彼女を見つけて警察に通報。
ジェイは警察に事情を説明し、悪い病気をうつされた可能性もあることから入院して検査を受けます。
さいわい、病気には感染していませんでした。
その後の警察の調べで、彼氏だった男のヒューは偽名で、ジェイに近づくために家を借りていたことも判明しました。
ジェイはヒューとのことを早く忘れようと気持ちを切りかえて大学に行きますが、校内で見かける不気味な人の姿が…どうやら”それ”は自分にしか見えていないことに気づきます。
ヒューの言ってたことは本当だったのです。
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ラスト・結末(ネタバレ注意!)
以下、ネタバレ含みます。
自分にしか見えない不気味な人物の”それ”が追いかけてくるという話を妹と幼馴染みの2人に打ち明けたジェイ。
その晩、幼馴染みの2人が泊まりに来てくれました。
怖くて眠れないジェイは幼馴染みのポールとリビングで昔話。
実は2人は初恋の関係でした。
その後2人は恋人同士には発展しませんでしたが、実はポールは今でもジェイのことを想い続けています。
2人が昔話で盛り上がっているとキッチンで窓ガラスの割れる音が…。
ポールは一緒に泊まりに来た幼馴染みのヤラとジェイの妹・ケリーを呼びに行き、ジェイはキッチンの様子を見に行きます。
すると、歯が欠けた半裸姿の中年女性が失禁しながら自分に近づいてきました。
ジェイは悲鳴を上げますが駆けつけた3人にはその姿が見えません。
自分の部屋に逃げ込むジェイ。
3人は心配してジェイの後を追いますが、遅れて部屋に入ってきたヤラの背後に不気味な長身の男が立っていたため、ジェイは恐怖のあまり家を飛び出します。
向かいの家に住むジェイの同級生・グレッグがその様子を心配そうに見ていました。
ジェイは自転車を走らせ公園へ。
ケリーら3人とグレッグも追いかけてきました。
ジェイは改めて4人に、ヒューから聞いた話と自分にだけ見える不気味な人物の話をしました。
4人は「ヒューを探して真相を突きとめよう」と言って、グレッグが運転する車でヒューに教えてもらった住所に向かいます。
その家は空き家になっていましたが、部屋に残された雑誌の中からヒューの写真を発見。
(※冒頭で死んだ少女との2ショット写真。つまり、少女が殺されたため”それ”がヒューに戻ったことを映像で説明)
写真に写っていた制服から在籍校を突きとめ、5人はヒューを見つけ出します。
再会したヒューはジェイに謝罪。
自分が知っていることを全て話しました。
彼も、一夜限りの女性から”それ”をうつされ、今でも”それ”が見えているとのこと。
ジェイは、一人でも多くの男性と肉体関係を持つようアドバイスされます。
グレッグの好意で彼の父親の別荘に避難することになったジェイら5人は車で別荘へと向かいます。
グレッグは用心のためジェイに拳銃を。
別荘の前にあるビーチで泳いでいると、ジェイの背後の茂みから”それ”がゆっくりと現れました。
他の人には”それ”の姿が見えていませんが、ジェイの髪を姿にみえない何者かが引っ張っているのは確認できます。
ポールは椅子を振り回して、自分には見えていない”それ”に殴りかかりますが、ポールは逆に投げ飛ばされてしまいます。
”それ”は水着姿の女性や少年へと姿を変え、再びジェイの方に向かってゆっくり歩いてきました。
ジェイは”それ”に向けて拳銃を撃ちますが”それ”は撃たれても死にません。
車に乗って逃げようとしたジェイ。
気が動転して畑に突っ込んでしまいます。
ジェイは病院に運ばれ治療を受けることに。
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実はジェイに好意を寄せていたグレッグは自分と肉体関係を持って”それ”をうつすようジェイに持ちかけます。
グレッグは”それ”の存在を軽くとらえていました。
ジェイはその提案を受け入れ、病室でグレッグと体を重ねせます。
しかし、それから3日間は何も起こりませんでした。
このまま何もおこらないでほしい…。
そんなジェイの願いも虚しく、4日目の晩、パジャマ姿の中年男がグレッグの家に侵入していくのをジェイは目撃します。
慌ててグレッグに電話をかけますが応答がなく、家に駆けつけてみるとグレッグはすでに死んでいました。
うつした相手が殺されたということはふたたび自分に戻ってきてしまう…
恐怖に怯えるジェイに対してポールが”それ”を退治しようと提案。
ジェイ、ポール、ケリー、ヤラの4人は郊外にある室内プールに向かって車を走らせました。
ポールの作戦は、”それ”をプールに突き落として感電死させるというもの。
4人はプールに着くとあるだけの家電製品をプールサイドに並べ、コンセントをつなぎました。
ジェイはプールの中でスタンバイ。
”それ”が現れるのを待ちます。
夜になり、亡くなったジェイの父親の姿をした”それ”がプールサイドに現れました。
ところが、”それ”はプールの中には入らず、並べておいた家電製品をプールに投げ入れてきます。
“それ”は罠に気づいたようでした。
このままだと家電を投げ入れられたプールの中のジェイが感電してしまうため、3人は慌ててコンセントを抜きます。
3人の目には何も見えませんがこの空間に”それ”がいることだけは確か。
ポールは拳銃で”それ”を狙います。
家電製品を並べていたあたりにケリーが白い布を投げました。
すると、その布が人のような形に。
ポールはそこに向けて拳銃を撃ちこみます。
すると布に覆われた”それ”はプールに落下。
ジェイはプールから出ようとしますが
”それ”は彼女を足を引っ張ります。
ポールは水中の”それ”に向けてふたたび銃撃。
プールの水が赤く血で染まり、(※ジェイにしか見えません)ジェイは助かりました。
ついに”それ”を退治することができた!
喜びを分かち合う4人でした。
ジェイの足首には”それ”につかまれた手の痕が…。
ジェイは自分を助けてくれたポールと肉体関係を結びます。
後日、ジェイとポールは仲良くデートしますが、彼らの背後を”それ”らしき人物がゆっくりと追いかけてくるのでした…。
End
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解説・それの正体は?
ネタバレを含みつつ、あらすじなどについてご紹介しましたが、”それ”の正体は結局のところ分からないまま映画は終わります。
なので正直モヤモヤ感が残りますが…
映画のラストで幼馴染みのヤラが読んでいた本の一節に重要なヒントが隠されているのかもしれません。
その一節とは「拷問には苦痛と傷が伴う。肉体的苦痛は精神的苦痛を超越し、人は傷の痛みに死の瞬間まで苦しむ。だが、最悪の苦痛は傷そのものではない。最悪の苦痛は、あと1時間、あと10分、あと30秒、そして今この瞬間に魂が肉体を離れて人でなくなると知ってしまうこと。この世の最悪はそれが避けがたいと知ることだ。」
つまり、人間が避けては通れない「死」の恐怖を”それ”という存在で描こうとしていたのではないでしょうか?
”それ”はゆっくりと追いかけてくる。
普段はあまり意識しないで生活していますが、自分の死というものに常に追いかけられていたら…考えると、たしかに怖いですよね。
異性との性行為でうつることから”それ”が性病を意味しているという解釈もできそうですが
監督はそれを否定しているようです。
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