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『BPM ビート・パー・ミニット』映画あらすじ・ネタバレ(ラスト結末)と感想!

映画『BPM ビート・パー・ミニット』のネタバレです!

1990年代初めのパリを舞台に、エイズに対する偏見や不当な差別に抗議する団体「ACT UP Paris」の活動を通して、LGBTの若者たちの人生を描いた青春映画『BPM ビート・パー・ミニット』。

当時、メンバーとして活動していた監督の経験がベースになっていて、ドキュメンタリー映画のようなリアリティのある作品になっています。第70回カンヌ国際映画祭ではグランプリを受賞しました。

今回はそんな映画『BPM ビート・パー・ミニット』の詳しいあらすじやネタバレについて触れていきたいと思います。

※注意:結末ラストまでネタバレしていますので映画を見ていない方はご注意ください。


『BPM ビート・パー・ミニット』のあらすじ

舞台は、エイズに対して間違った知識や偏見が持たれていた1990年代初頭のフランス・パリ。

エイズ患者やHIV感染者への不当な扱いや差別に抗議し、政府や製薬会社に変革を求める任意団体「ACT UP Paris」が、ある討論会に乱入しようとしていました。

彼らが乱入したのは、フランス政府によるエイズ対策組織「AFLS」の討論会。当初の予定では壇上にあがって自分たちの主張を訴えるだけでしたが、メンバーのひとりが血糊の入った水風船を投げてしまい、会場は大混乱に…。

ACT UP Parisの定例会ではそのときの報告が。「暴力的な抗議は逆効果!」という意見と「生ぬるい活動では現状を変えることはできない!」という意見がぶつかり合い、メンバー間で熱い議論が交わされます。

そんな過激な抗議活動をするACT UP Parisが次に向かった先は、エイズ治療薬を研究開発している製薬会社でした。

当時は治療薬が2種類しかなく、しかも副作用がつよかったため、エイズ患者たちは新薬に望みを賭けていました。しかし、なかなか本腰を入れてくれない製薬会社にACT UP Parisのメンバーは苛立っていました。

そこで、製薬会社に乗り込んで新薬の製造を急ぐよう訴えるのですが、ここでも血糊が入った水風船を壁に投げつけオフィスを汚しまくり、メンバーたちは警察に連行されてしまいます。

3時間の拘束の後、メンバーたちは地下鉄で家路に向かいますが、車内でイチャつく彼らに乗客は冷たい視線を送っていました。

後日、ACT UP Parisのメンバーは市内の高校に集結。授業中のクラスに乱入して生徒たちにコンドームを配り、セーフセックスの重要性について訴えます。

「コンドームの自動販売機をなぜ校内に設置しないのか?」と校長につめよる一幕も。

そんな中、「私はゲイじゃないから関係ないわ」と言い放った女子生徒に対して、ACT UP Parisの中心メンバーであるショーンは新人メンバーのナタンにキスをして、その女子生徒を驚かせました。

このキスをきっかけにショーンとナタンは急接近。体の関係を持ってしまいます。

ショーンは16歳のときにした1回のセックスでHIVに感染。

当時、彼はHIVに関する知識をもっておらず、予防する方法も知りませんでした。だからこそショーンは、高校生への性教育の重要性を強く訴えるのでした。

ACT UP Parisの定例会では、今年のゲイパレードについての議題が。ショーンの提案でチアガール姿での参加が決定します。

メンバーたちはピンクのボンボンを振り上げ、楽しそうに市内をパレードしました。

それから間もなく、新人メンバーのジェレミーの病状が急変し、亡くなってしまいます。

ACT UP Parisのメンバーたちは、ジェレミーの死を無駄にしないためにも、彼の遺体を乗せた車とともに「沈黙は死」と書かれたプラカードを持ってデモ行進するのでした…。

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『BPM ビート・パー・ミニット』のラスト・結末(ネタバレ注意!)

以下、ネタバレ含みます。

ACT UP Parisの定例会において新たな問題が。

非加熱製剤によってHIVに感染してしまった血友病の息子をもつメンバーの母親が「責任者を投獄しろ!」と書いたビラを配布し、そのことが議題に。

LGBTのメンバーからは「政治的責任を追及することと投獄とは違う。投獄だけでは事態は何も変わらない」と反論が出て、メンバー間で分裂が。

さらに、新薬の生産が追いつかないため配る患者をクジ引きで決めるという方針を打ち出した製薬会社に対し、抗議活動をしようという動きが。

デモ行進の最前列に入院患者を配置して、病人らしさを強くアピールしてはどうか?という提案に、ショーンは声を荒げて反論し、ACT UP Parisを脱退してしまいます。

ちょうどその時、ショーンの体には深刻な症状が出始めており、死の恐怖に押しつぶされそうになっていて、ACT UP Parisの活動どころではなくなっていたのです。

12月1日の世界エイズデー。ACT UP Parisは「エイズは戦争だ!力を合わせてエイズと戦おう!」と書かれたプラカードを掲げ、戦死した兵士を模して全員で路上に横たわりました。

いっぽう、ショーンの体はどんどん衰弱していき、ついに入院。そんなショーンを恋人のナタンは必死で支えます。

しかし、病状はますます悪化。最期の時間を過ごすために、ショーンはナタンが暮らすアパートへ。そこにはショーンの母親も待機していました。

二人がかりでバスタブに入れ、体をきれいにしてからベッドに寝かしつけますが、ショーンはナタンに最後の頼み事をしました。それは点滴のチューブにモルヒネを注射することでした。

ナタンは点滴のチューブにモルヒネを注射し、ショーンと最後のお別れを。その数時間後、ショーンはやすらかに息を引きとりました。

ナタンは、隣の部屋で寝ていた母親にショーンが亡くなったことを知らせるとともに、ACT UP Parisのメンバーにも連絡を。

ACT UP Parisのメンバーがアパートに次々と訪れ、ショーンの遺体と対面。ショーンの死を無駄にしないため、メディアに向けた声明文を出すことに。

さらに、遺灰の一部を撒くことで抗議の意思表示をすることが決定します。

保険会社が主催するパーティー会場に乱入したACT UP Parisのメンバーたちは、ショーンの遺灰を会場中に撒いて回りました…。

End

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『BPM ビート・パー・ミニット』の感想

映画『BPM ピート・パー・ミニット』のネタバレを含みつつ、あらすじなどについてご紹介しました。

「無知は敵!知識は武器!」という台詞が劇中に出てくるのですが、無理解や無関心さが差別や偏見を生み出し、知識を持つことで自分や仲間たちを守る武器にもなるということを、とくに映画の前半では訴えています。

血糊が入った水風船を投げたり、無許可でオフィスや高校に乱入する行為には、正直賛同できない部分もありましたが、そうまでしないと世論は少しも動かない、世界は何も変わらないということを身をもって経験しているからこその行動なわけで、その根底にある「真剣に話を聴いてほしい!」という魂の叫びが痛いほど伝わってきました。

25年以上前に彼らの勇気ある行動があったからこそ、エイズに対する誤解や偏見が徐々に解けていき、有効な治療薬の開発に繋がっていったことを思うと、その功績はとても大きいと思います。

後悔や希望、恐怖や不安といった感情に押しつぶされそうになりながら、どんどん衰弱していくショーンのパートは観ていてつらかったですが、恋人の献身的なサポートはもちろん、疑似家族のようなACT UP Parisのメンバーたちの関わり方にとても救われた部分も。

重たいテーマの作品ではありますが、仲間で支え合うことの大切さを教えてくれる青春映画だと思います。