『バケモノの子』の一郎彦の性別は女の子?その後はどうなったのか考察してみる

細田監督のアニメ映画『バケモノの子』に登場するクールな美少年・一郎彦。彼の性別が、実は女の子だったのではないか?という説があるようです。

 

確かに性別が女性だったのではないか?と、思える節もあるキャラクターですよね。大人になってからの声も中性的ですし、仮面をしていても一目でわかる整った顔立ちの美形。女の子という解釈をされるのも仕方ないですよね。

 

幼少期の声も、女優の黒木華さんが演じられていることから、実は性別は女の子と言われても普通に納得してしまいます。そんな彼が、その後どうなったのか?気になりますよね。

 

今回はそんな一郎彦の性別は、女の子なのか?という謎と、その後一郎彦がどうなったのか?について迫ってみたいと思います。

 

◯一郎彦の性別は実は女の子だった?

一郎彦は、熊徹のライバルであり、多くの弟子を持って渋天街の皆から尊敬されている猪王山の長男であり弟子とされています。

 

父親ゆずりの強さと品格があり、不思議な念動力を持ち、操ることもできることから、若いながらも、バケモノたちからも認められている特別な存在です。

 

そんな頼もしい存在の一郎彦の性別が、実は「女性」なのではないかと疑惑があります。

 

なぜそのような疑惑が存在するのか?その理由はまず、一郎彦の容姿が、顔の下半分を布で隠していて、ひとめ見てまるで女の子のように、美しく整った容姿である点にあると思います。

 

幼少期の一郎彦の姿なども、少年のことばを使う凛々しい美少女のようで、声優も女優の黒木華さんが演じていたところから、見た人たちの混乱を招いていたのではないか、と、想像されます。

 

ただ青年期は声優の宮野真守(みやの まもる)さんが演じていることから、声優さんの性別だけで一郎彦を女の子と判断するのはいささか早急な気がしますが…。

 

ただそれでも宮野さん演じる一郎彦の声は中性的だったことから、低い声の女性の声という解釈もできるかと。

 

さらに、九太への執着心や常に殺意を向けている様子については、作中では自分ができないことをする九太への憎しみとして描かれていますが、本当にそれだけなのか?実は九太を憎む気持ちは好きな気持ちの裏返しという解釈もできます。

 

もちろん、こちらはかなり強引な解釈ではありますが…(笑)

 

また、一郎彦が女の子ではないか、と感じるは、とある1シーンから想像を膨らませた人もいるかもしれません。そのシーンとは、一郎彦が、猪王山に拾われるシーンにあります。

 

ネタバレになってしまうので読む人は気をつけてほしいのですが、実は一郎彦は九太と同じ人間のこどもです。

 

その時、捨てられた赤ん坊の一郎彦には、赤い女性ものの傘がかけられていました。傘は女物のようで、しかも可愛らしい赤色。

 

一郎彦を育てられなくなった母親が自分の傘をそのままこどもにかけた、ということも考えられますが、一郎彦が女の子だとしたら、母親の最後の親心で女の子らしい赤い傘をかけ、誰か心優しい人に憐れまれ、拾ってもらえるようにした、ということも考えられます。

もし一郎彦が女の子だったとしたら、周りと違う自分に対し、人以上に強さへの執着というものを持つとしても、仕方ないように思います。

 

そして、猪王山のように、強さを極める武術家ならば、こどものためを思い男の子のように育てた、というのも納得できます。

 

以上、一郎彦の性別が女の子だったのではないかとの疑惑について考察してみましたが、個人的にはやっぱり男の子だったのではないかと考えています。

 

だって、一郎彦の青年期の声は男性ですからね。これが一番大きいですよ。

 

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◯一郎彦はその後どうなったのか?

最後に九太との戦いに敗れた一郎彦のその後はいったいどうなったのか?ラストでは、その後一郎彦がどうなったのかが描かれることはありません。

 

一郎彦は太以上に、過酷な運命のなかにのまれていった悲劇の存在である彼がその後どうなったのかとても気になりますよね。

 

そもそも、一郎彦はその出自からして、「選択を許されない存在」でした。

 

九太が天涯孤独になったのは、9歳の時。自分たちと別れて暮らす父親を恨むこともありましたが、実の母親のもとで、母を失うまでは育てられ、愛情を受けて育ちました。

 

バケモノの世界に暮らし、熊徹の元で修業すると決めたことも、幼いながらも自身の決断によるものです。しかし一郎彦は違います。

 

生い立ちから捨て子であり、バケモノである猪山王に拾われたものの、人間である一郎彦が心の闇を持つことがないようにとの猪山王の配慮から、出自を隠されバケモノの子として育てられました。

 

そんな一郎彦ですが、父と信じていた猪山王を尊敬し憧れる気持ちがあったからこそ、父と同じようなキバが生ないこと、同じような鼻を持たないことに、「自分」という存在を否定するようになります。

 

薄々自分の正体に気付きながら、アイデンティティーに悩み自分を否定した結果、大人になってからは自分の顔を半分隠して暮らすようになっていました。

 

そしてアイデンティティーへの葛藤から、深い闇を抱えてしまい、最後は心の闇の象徴である白鯨となって、人間たちの世界を滅ぼそうとするまでに至ります。

 

しかし、九太や楓の説得により、また、熊徹を刺した一郎彦を猪山王も、弟の二郎丸も、変わらずに受け入れようとするところから、一郎彦は、その後、バケモノの世界に戻ったのではないかと考えられます。

 

一郎彦は人間であるけど、バケモノの世界で育ったため、すでに本質はバケモノの世界の住人です。

 

なので、その後も猪王山の長男として、そしてこれまで以上に『本当の家族』として、ずっと猪王山を支えていくのではないでしょうか。

 

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◯一郎彦の声を担当した声優さん

青年期の一郎彦を演じたのは、声優の宮野真守さんになります。とてもかっこいい声優さんですよね。

 

宮野真守さんといえば、『機動戦士ガンダムOO』の主人公・刹那や、『DEATH NOTE』の夜神月など、どこか陰のある美形のキャラクターを演じていることが多く、どことなく陰のある青年・一郎彦は、ハマり役であるともいえます。

 

宮野真守さんはもともと子役出身であり、劇団ひまわりに所属していたそうで、キャリアは非常に長く、卓越した演技力が評判の声優です。

 

 

◯まとめ

 

以上、『バケモノの子』の一郎彦の性別は女の子のか?その後はどうなったのかなどについて考察してみました。

 

一郎彦は主人公と対の存在であり、そのビジュアルや熊徹を刺し、人間たちを滅ぼそうとするといった行動から鮮烈な印象を残しました。

 

ミステリアスであり、女の子と見間違えられるような美形のキャラクターであり、また、葛藤も多くドラマが注目されるシーンもあるので、敵役でありながら、人気のキャラクターですね。

 

そのいっぽうでのびのびと生きる主人公に比べて、不憫なキャラクターともいえますよね。

 

ちなみに一郎彦の心の闇によって作られ、具現化した『白鯨』……これは、メルヴィルの『白鯨』という小説の引用ではないか、と言われています。

 

ストーリーは、昔、白鯨に片足を引きちぎられた船長が、白鯨に復讐を誓い、船を出航させるが、再び白鯨に遭遇し、最後は海に引きずり込まれていってしまう、という物語だそうです。

 

この白鯨は、人間の心を象徴する、鏡のような存在なのではないか、と、言われていますが、これは、一郎彦が起こした行動そのものの結果のようにも思えますね。

 

 

しかし、細田監督は、九太を主人公とすることで、人間は、周りの人の支えや、当人の選択によって、闇を超え、希望をもって生きていくことができる、と、示しました。ですので、一郎彦も、悲劇のキャラクターではありますが、最終的には救われるのではないか、と、考えられます。

 

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