映画『裸足の季節』のあらすじとストーリーのネタバレになります。
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この映画は2015年にヨーロッパで制作され、トルコの田舎を舞台にした5人の美人姉妹の瑞々しい人間ドラマです。
この『裸足の季節』は第68回のカンヌ国際映画祭では、ヨーロッパ・シネマ・レーベル賞を受賞したほか、数々の映画祭でノミネートされるなど、ヨーロッパの映画祭では絶大な人気を誇りました。
監督のデニズ・ガムゼ・エルギュヴェンは本作が初監督とのことです。
今回はそんな注目の2015年の映画『裸足の季節』のあらすじとストーリーと見た感想をお伝えしていきます。
※注意:結末ラストまですべてネタバレしますので映画を見ていない方はご注意ください。
映画『裸足の季節』あらすじ・ストーリー
登場人物
・末娘 :ラーレ(主人公)
・長女 :ソナイ
・次女 :セルマ
・三女 :エジェ
・四女 :ヌル
・叔父 :エロール
トルコの首都イスタンブールからはるか1000キロ以上離れた海岸沿いの小さな村が舞台となります。
主人公のラーレは村に住む5人姉妹の末っ子で、自由奔放でおてんばな13歳の少女です。

姉は長女のソナイ、次女のセルマ、三女のエジェ、そして四女のヌル。
5人姉妹は村でも評判の美しい姉妹でした。
彼女たちの両親は10年前に交通事故で亡くなり、それ以来、祖母と叔父エロールとともに祖母の自宅に同居しています。
そんなある日ラーレの大好きなディレッキ先生が、学校を辞めて1000キロ離れたイスタンブールの学校へ移動することに。
ラーレはディレッキ先生と別れを惜しみます。
その日の学校帰り、天気が良いので姉妹5人は下校バスに乗らず歩いて帰ることにしました。
下校途中、姉妹は同級生の男の子たちと一緒に海岸へ行き、騎馬戦をして遊びます。
男の子に肩車してもらったりして無邪気に水遊びする姉妹たち。
ところが自宅へ帰ると祖母が大激怒していました。
祖母がいうには、姉妹たちが海岸で男の子と”ふしだらなこと”をしていたと、近所の人から苦情があったことのこと。
姉妹は「とんでもない!!」と激怒して抗議しますが、祖母は5人を部屋に監禁してしまいます。
そこへ叔父のエロールも帰ってきて、祖母以上に激怒し5人を殴り折檻をくわえます。
必死に釈明しますが、叔父も祖母も聞き入れてくれません。
翌日、ラーレ以外の4人は処女チェックするため病院に行くことになりました。

古い慣習が根付いているこの村では、結婚前の女性が男性と仲良く遊ぶなどは許されません。
ましてや必要以上に肌を触れあるなど…
そんなことをすれば、結婚はおろか村に居ることすら許されなくなります。
病院での結果は当然ですが、全員”問題なし”でした。
あの日以来彼女たちは家から外出することを許されなります。
学校に通うことも禁止され、おしゃれな服やアクセサリー、携帯電話やパソコンなど現代的なものは全て捨てられていましました。
さらに化粧することも許されず、着る服は控えめで地味な服ばかり。
学校に行かない彼女たちに課せられたのは“花嫁修業“でした。
自宅には代わる代わる近所の年老いた女性たちが訪れ、料理や掃除の仕方、女性としての
”あり方”などを教えていきます。
しかし彼女たちにとって、花嫁修業など退屈そのもの。
とくに自由奔放でおてんばなラーレは、はなから花嫁修業などやる気がありません。
窮屈な生活のなか、彼女たちの唯一の楽しみは寝る前に5人姉妹そろってふざけてじゃれ合うことでした。
姉妹たちは子供のように遊んだあと、子猫のように折り重なって仲良く眠ります。
これが彼女たちの日課となっていました。
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そんな花嫁修業生活のなか、長女のソナイだけは、時折、家を抜け出して”ボーイフレンド”とデートしていました。
ただでさえしきたりの厳しい村で、結婚前の男女がデートするなどもってのほか。
でもソナイは妹たちの協力を得て、ボーイフレンドと愛を育んでいきます。
一方、おてんばな末娘ラーレは、家から出たくてウズウズしっぱなし。
サッカー好きだったラーレは、ある日、大好きなチームの決勝戦を現地のスタジアムで観戦したいと、叔父エロールに交渉してみます。
しかしエロールは先日スタジアムで観客同士の暴動があったばかりだから危ないと却下。
しかし実はスタジアム運営側は観客同士の暴動を考慮し、次回からはスタジアムに男性客の入場を禁じる措置を取ることに。
これを知ったラーレは姉たちと一緒に家を抜け出して、スタジアム観戦に行く決心をします。
サッカー決勝戦当日、5人姉妹はこっそりと家から抜け出してバス停に向かいます。
この時バスに乗り遅れた5人は、トラックドライバーのヤシンと知り合いになり、荷台に乗せてもらいます。
現地に到着するとスタジアムは女性だけの清々しい熱気に満ちていて、姉妹たちも大興奮。
試合はラーレの応援するチームが勝ったことで拍手喝采となり、観客席の中で姉たちはラーレを胴上げしました。
一方、家では姉妹たちがスタジアム観戦していることを知らない祖母。
テレビのサッカーの中継に目にやった瞬間、観客席で胴上げしている姉妹たちを目撃します。
祖母はエロールや村の人たちにこの事を知られないよう、テレビを見られなくするため、村の電源を供給している電柱のコンデンサを破壊します。
そんなことも知らず観戦を見終え、気分良く帰ってきた5人姉妹。
祖母は姉妹たちを結婚させる準備に取り掛かることに決めました。
祖母は彼女たちに「レモネードを取りに行く」という名目で町へ連れ出します。
そして街へつくと祖母たちが決めた相手といきなりお見合いを…。
まずは長女のソナイからお見合い相手とその家族に会うため、祖母の知り合いの家に行きます。
相手家族に紹介されたソナイですが、自分には結婚を約束したボーイフレンドがいることを告げます。
さらに無理やり結婚させようものならこの場で叫び声をあげて、お見合いそのものをぶち壊してやると宣言。
過激な行動に泡を食った祖母はボーイフレンドとの結婚を了承します。
そして家族の了承を得て、ソナイはボーイフレンドと結婚することに。
一方、次女のセルマは祖母の決めた相手と結婚することになりました。
セルマには選択肢はありません。
相手はオスマンという軍人上がりの冴えない退屈そうな男でセルマの好みではありません。
セルマは彼を受けいれることができず、嫌悪感を剥き出しにしますが、そんな彼女の気持ちなど関係ないと言わんばかりにお見合いは粛々とすすめられます。
そして婚礼の日。
意中の相手と結婚できたソナイは心の底から幸せそうでした。
その一方で、セルマは浴びるように酒を飲み干し、ひっそり涙を流しています。
みかねたラーレは「結婚したくないなら村から逃げて」といいますが、「イスタンブールまで1000キロ。 どうやって逃げるというの?」とセルマは吐き捨てます。
この日から姉妹5人はバラバラになっていきます…。
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映画『裸足の季節』ラスト・結末(ネタバレ注意!)
結婚式の翌朝。
セルマの結婚相手オスマンは彼女が処女であることを確認するため、”初夜”の後のシーツを確認しました。
ところがシーツに付いているはずの”血”がないことでセルマは処女では無い!とオスマンとその家族は大騒ぎ。
オスマンの親族たちはセルマを病院へ連れてゆき医者に確認をしてもらいますが、医者が言うにはセルマは間違いなく処女だったこと。たまたまそういう体質だったのです。
ひとまず疑いは晴れたましたが、デリカシーの欠片もないオスマンに、セルマは心底、嫌気がさします。
次に結婚するのは三女エジェですが、実は彼女は叔父エロールから性的虐待を受けてしまいます。
その結果、情緒不安定になったエジェは衝動的に危険な行動を起こすように。
そしてある日、姉妹と祖母、叔父エロールがそろって食事をしていると
エジェはふいに笑い出し、無表情で席を立ったかと思うと、そのままキッチンで拳銃自殺…。
騒ぎを聞きつけ、自宅には救急車と警察が来ました。
葬儀がすぐに行われ、エジェの遺体は白い布で包まれて墓地へ埋葬されます。
長女のソナイ、次女セルマも駆けつけ、4人はエジェの死を悲しみます。
こんな村にもういたくない!
ラールは4女のヌルに、イスタンブールへ逃げようと話を持ちかけます。
ラーレは来るべき日にそなえ、トラックドライバーのヤシンに車の運転のテクニックを教えてもらい、脱走の練習を繰り返します。
そして、四女のヌルの結婚の準備が進められている中、あろうことか叔父エロールは、今度はヌルに性的暴行をしようとしました。
幸い祖母に見つかり事なきを得ましたが、繰り返される叔父エロールの悪質な所業に、ラーレは心底嫌気がさし、ついにこの村から脱出する行動を起こします。
ヌルが祖母たちの決めた相手と婚礼を行う日、ヌルはドレスを着て、相手家族が自宅に来るのを待っている予定でした。
そして相手家族が自宅にやってくると、祖母とエロールが外に出て出迎えます。
と、その瞬間、ラーレとヌルは扉のカギをしめて、2人で家の中に立てこもります。
外では相手家族が困惑し、叔父エロールは大激怒。
窓ガラスを割って入ろうとしてきます。
彼らが騒いでいる間、ラーレとヌルは裏口からこっそりと抜け出して、エロールの車を盗み、ラーレの運転で村から一目散に逃げ出します。
途中草むらに車を乗り捨て、ヤシンのトラックに乗り、長距離バス停留所まで向かいます。
そして長距離バスに乗り換えたラーレとヌルは、そのままインタンブールへと出発するのでした。
1000キロ離れたイスタンブールなら祖母と叔父も見つけだすことは不可能に近い。
イスタンブールに着いた2人は、ディレッキ先生の住所を調べ再会します。
大好きだったディレッキ先生にやっと会えたラーレは、先生の胸の中に一目散に飛び込むのでした。
End
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映画『裸足の季節』まとめと感想
映画『裸足の季節』を観た感想です。
序盤までは明るいシーンが多いのですが、ストーリーが進むにつれだんだんダークに…。
とくに天真爛漫で無邪気な姉妹たちが、田舎のしきたりで結婚を強制させられた挙句、命を断ってしまうシーンはなんとも残酷。
トルコというと、イスラム系の国のなかでは比較的文化的にもひらけているイメージでしたが、田舎ではいまだに女性の人権が守れらない風習が根付いているのかと思うと、やるせない気持ちになりますね。
特に三女のエジェが亡くなった場面はどうしようもなく切ない。
そして、許せないのは叔父のエロールですね。
最初は田舎の風習に従うも叔父という立場なりに、姉妹達のことを考えていたのだと思っていましたが、この男、その名のとおり”エロール”でした(笑)
両親がいないことをいいことにやりたい放題。
日本だと絶対に許されないですが、イスラムの男社会では罪には問われない?のかな。
いずれにしても切ない映画ですが見ごたえはとてもありました。
“自由”とか”人権”を与えられる社会に生まれたのは、当たり前ではないことを改めて認識させられました。
何度もみても心に響く映画です。
管理人おすすめ度は
★★★★☆ (4.3)
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